グローバル化、少子高齢化が進む中、最大の潜在力といわれる「女性の力」を十分に発揮できる社会の実現は欠かせません。女性が活躍し、企業が成長するために今、企業に求められているのは何なのか。6月9日に行われた「女性活躍推進セミナー 本気のダイバーシティ~企業の持続可能な成長のために~」(りそな銀行ほか主催/株式会社ビズリーチ・株式会社Waris共催)から、本気で「ダイバーシティ」推進に取り組む3社の事例を通して戦略のヒントを探ります。

女性にフォーカスすることはビジネスに直結している

ジョンソン・エンド・ジョンソンの場合/現実的に機能する制度で女性を生かす

【どんな工夫?】
・新制度は必ずパイロット導入。うまく機能するか吟味する
・子育て社員に年間30万円給付する「チャイルドケア支援金」
・配偶者出産時の「有給育児休暇制度」
・出社しなくても仕事ができる「フレキシビリティSOHO Day」制度

 ジョンソン・エンド・ジョンソンでは、多用な人材を生かすことが経営戦略の一つだ。性別や国籍、身体障害があるかないかなどでは区別をしない。

 「それは、会社を取り巻く環境がどう変わっても、フレキシブルに対応し、企業として生き残っていくため」と、同社のHR Operationsディレクタ―の大島恵美さんは言う。

 同社は、ハンドクリームやベビーローション、バンドエイドといった一般消費者向けの衛生用品や、医療機関向けの糸や針、内視鏡器具などの医療機器を扱うグローバルな「トータルヘルスケアカンパニー」。商品を購入する客の多くは、家庭における〝母親や妻〟であり、家族を病院に連れていくのも彼女達だ。

 また、医療機関で働く看護師は女性が多く、現在、医学生の半分が女性であることを考えると、将来的には女性医師も増加することが予想される。「こうした状況の中、女性の視点を重視することは不可欠。女性にフォーカスすることは、ビジネスに直結している」(大島さん)

成果主義が根付いているから多様なスタイルで働ける

 同社のダイバーシティプログラムは、「女性の積極的雇用」「キャリア育成・環境整備」「諸制度による支援」を基本的枠組みとしている。多用な視点を取り入れて女性を積極的に採用し、育成することに力を注いできた。女性が働き続けやすい制度の導入はもちろん、社員がどのような制度を必要としているのかよく調べ、新しい制度は必ずパイロット導入することで、きちんと機能するのか、問題点は何かを考える。

 具体的には、子育てする社員に年間30万円を給付する「チャイルドケア支援金」、配偶者出産時の「有給育児休暇制度」などが設けられている。また、「フレキシビリティSOHO Day」制度によって、会社に出社しなくても仕事ができるなど、産後の社員が復帰してきちんと働けるためのシステムを整えた。こうした、「家か会社か」「仕事時間が長いか、短いか」にとらわれない働き方は、社内に成果主義が根付いているからこそ実現できるといえる。

次ページから読める内容

  • 結婚・出産前にキャリアを積んだ女性を即戦力に
  • 〝ママ社員〟だけじゃない 多様な人材を多様な形態で雇用
  • 脱“オジサン”会社 男性優位の企業は勝てない
  • 男女の能力差はほとんどない。男性優位の企業は勝てない
  • ダイバーシティの風土醸成や女性支援制度で成果が生まれる

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