子どもが生まれるまでは、仕事に目いっぱい没頭できた。産休・育休中は、育児に専念することができた。それが……いざ仕事復帰をすると、仕事と育児の両方が日々降り掛かってくる。時間は同じ、一日24時間。どちらも大事、どちらも最優先。そんなとき、皆さんは何を選び、何を諦めているのでしょうか。
バリバリでもゆるゆるでもない働き方のワーママに、リアルな体験、心の内を語ってもらいます。

【今回のワーママ】C・Mさん
年齢:33歳
業種(職種):広告(広報・営業・経理)
住まい:東京都江東区
子どもの年齢:2歳
●仕事と育児をしていくために、私が選んだもの、諦めたもの
選んだもの…心身に余裕を持つための時短勤務
諦めたもの…2人目の子どもを授かるための不妊治療

不妊治療のために今の会社に転職 娘を授かって2人目の不妊治療を開始

 私は、不妊治療のため、現在の会社に転職しました。私自身、婦人科系に問題を抱えており、治療を受けなければ妊娠は難しいと言われています。「子どもを持つ」という夢をかなえるために、不妊治療や育児と仕事の両立にも理解がある今の会社に転職を決断しました。

 顕微授精で授かった娘が2歳になった昨年秋、2人目を授かるための不妊治療を始めました。

 私が通っていたクリニックは不妊治療に定評があり、常に混雑していたうえ、徹底した治療管理体制を取っているので、指定された日に必ず受診しなければなりません。万が一、自己都合で受診できなければ、治療を中断されてしまいます。

 待ち時間をできるだけ短くするには、朝7時前にクリニックに着く必要があり、夫に協力してもらいました。娘を保育園に送っていくだけでなく、朝起きてから子どもにごはんを食べさせたり、着替えや髪を結ぶなどの準備を頼んだこともあります。ただ、どうしても私は会社に到着するのが遅くなり、遅刻が増えてしまいます。会社にも理由を話して許可をもらいました。

 治療の甲斐あって妊娠しましたが、妊娠2カ月を前に出血。自宅の一室で絶対安静の日々が続きました。母親に甘えたい盛りの娘は心が不安定になり、毎日泣いてばかり。仕事を調整し、連日早めに帰宅して娘の世話をしていた夫も、心身ともに限界の状況でした。

 そんな中、2人目の子どもを流産してしまいました。家族みんなにとって、本当につらい経験でした。

家族で動物園へ。夫は家事・育児に協力的で、早く帰宅できるときは子どものお迎えや入浴、食器洗いなどもすすんでやってくれる
家族で動物園へ。夫は家事・育児に協力的で、早く帰宅できるときは子どものお迎えや入浴、食器洗いなどもすすんでやってくれる