「中学受験って、どうなの?」という疑問を持ったパパ達に集まってもらい、率直な意見を交わしていただいた座談会。座談会第3回は、社会で働くパパの目から見て、「受験という道のりの先に何があるのか」というテーマで語っていただきます。
第1回「オレ達が中学受験に魅力を感じない理由」
第2回「中学受験させたい妻に問う「覚悟はあるのか?」」
受験をしないかわりにわが家で教えていること
―― 例えば、受験よりも大事なこと、子どもに親が伝えられることって、どんなことだとお考えですか?
Wさん 「僕は釣りが趣味なので、『男が魚をさばけたらもてるぞ』と、アジのさばき方なんかを教えてます。特に受験に偏る必要はなく、役に立つことを大人が子どもに教えていくことが、子どもの幅を広げていくことになるんじゃないかな。塾に行かせて学力を上げたい、という考えに偏ると、子どもの選択肢を狭めると思うんです」
―― Wさんは、勉強に関しては何も言わないのですか?
Wさん 「うちの子が小学3、4年のときに学級崩壊したこともあり、家庭教師をつけていますが、いつやめてもいい、と話しています。『将来、エンジニアになりたい』と言ったことがあるので、それなら英語とか数学をやれよ、と。やりたいと思っているのにやらないと後悔するよ、ということも説教臭く話しています。でも、それで終わり。何になりたいかはまだ、今のうちから決められるものでもないですから」
Mさん 「塾に通わせることが親の安心する材料になっているように思うんですね。でも、大学を卒業し、子どもが一人で生きていける状態になるまでドキドキするのも親の責任じゃないかな。早いうちに安心材料を見つけてほっとするのは無責任ではないかと」
Oさん 「まあ、一時でも安心したいんだよね、親って。でも、子育ては一生終わらないんだなぁ、なんて私は最近実感しています」
学歴差別は確かにある。だけど必要なのはサバイバル力
―― この年齢になると学歴は関係ない、というご意見もありましたが、実際のところどうなのでしょう?