保育園や学校から帰ってきて家族と一緒に過ごす家。幼い子ども達にとって、どんな家で暮らすかが、その成長に深く影響することは言うまでもありません。家づくりの工夫やちょっとしたアイデアの数々を『子どもの心が育つ魔法の家のつくりかた』(梧桐書院)よりお伝えします。今回紹介するテーマは「危険を排除するより、察知できる力をつける」です。

 こんにちは。私たちは、家づくりわくわく調査隊です。健やかな子どもが育つ理想の家とはどんな家かを、とことんマジメに、研究調査してきた家づくりのプロ集団です。

 家づくりわくわく調査隊では、安全対策を万全にすることだけが、子どものために優しい住まいであるとは考えていません。先まわりをして、何もかも完璧にガードすることは、ときに危険を教えるチャンスを逃してしまうことにもなります。

 火は熱いということ、電化製品の取り扱いを慎重にしないと出火の原因になること、建具(たてぐ)の角も頭をぶつければ痛いし、段差にひっかかれば転びます。暮らしのなかで、危険を察知する力、注意深くとりくむ力をつけることも大事なしつけの一つです。

 では、子どもがすくすくと元気に育つ家に、安全面への配慮が不要かというと、それも違います。しっかりした構造、建材や品質の安全性、健康に配慮された素材には、もっともっとこだわるべきです。良質の素材を選ぶ目やその使用感は、経験することで子どもたちにも伝授していくでしょう。

天然素材の力

 土台、柱、床。住宅建材として、強度があってリーズナブルな集成材が多用されていますが、歳月を重ねると、その接着力が弱まり、それによるはがれや欠損など、トラブルが増えていきます。

 またリーズナブルな価格で人気のホワイトウッド、レッドウッドと呼ばれる集成材は、シロアリに弱く、くさりやすいという難点があります。

 世界最古の木造建築、法隆寺はヒノキで建てられています。1300年とも1500年ともいわれる長い間、地震や災害、風雨に耐えられたのは、ヒノキの強度によるところが大きいと考えられています。

 ヒノキは、乾燥性に優れ、湿気に強く、樹木から分泌されるフィトンチッドは、心身のリフレッシュ効果のほかに、抗菌・防虫・消臭の効果も。ヒノキなんて使うといくらかかるの? なんて思ってしまいますが、価格が倍になるなんてことはありません。

(『子どもの心が育つ魔法の家のつくり方』本文より)

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  • 桐たんす効果の押し入れ
  • 階段の寸法
  • 段差をうまく利用する

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