イクボスの存在、2人目以上の出産へのためらいを緩和するカギに

 職場に「イクボス」がいるか否かも、2人目を考えるときに影響を与えています。

 「自分や配偶者の上司は子育てに理解がある方だと思いますか」と尋ねたところ、働くママの75.2% が「理解がある」と答え、職場の上司の多くが、いわゆるイクボスであることが分かりました。

 「職場の上司が子育てに理解がある」とした回答者と「そうではない」とした回答者の出産に対する意識の比較もしました。その結果、上司が子育てに理解がある回答者は、「2人目の壁は存在しないと思う」で3.2ポイント、「今後の出産意向がある」で9.0ポイント、「現実的に持つつもりの子どもの人数は2人以上」で7.9ポイント、「2人目以上の出産に対して、ためらいを感じない」で10.3ポイントと、いずれも数値が上回りました。「イクボスは、子育てだけでなく、今後の出産意向や2人目以上の出産へのためらいを緩和するカギになるかもしれません」と調査では分析しています。

妻のほうが、現状の子育てに満足していない

 夫婦で、子育てへの自己評価が違うという面白い結果も出ました。

 「あなたの配偶者の子育て全般に対する態度(関わり方/行動など)の満足度、あなたの子育て全般に対する貢献度(関わり方/態度など)を、100点満点の点数にすると、何点に該当しますか」という質問で夫は、妻への評価は平均83.0点、自己評価は平均63.8点と、妻を高く評価しました。しかし、妻の夫への評価は平均66.7点、自己評価は平均72.6点で、自身への評価が夫への評価を上回る結果となりました。

 結果をみると、夫は妻からの評価と自己評価との間に大きな差はなく、客観的に評価をしているようです。しかし、妻は夫からの高い評価にもかかわらず、自身の評価を10.4ポイントも低く付けていることが分かります。「妻は、自身の子育て像の理想の高さから、現状の子育てに満足しておらず、不完全燃焼な状態なのかもしれません」と調査では分析しています。

 調査は2015年4月25~27日に一般財団法人1more Baby応援団がインターネットで実施。対象は結婚14年以下の既婚者男女2961人で、年齢は女性20~39歳、男性は20~49歳(男性は妻が39歳以下)。
1more Baby応援団のホームページ