Q2 入学前とその後のイメージは変わった?

攻玉社 「男子校は男くさくて固いイメージがありました。でも、入ってみると、個性をきわめている人が多い。世間的に言えばオタクなんですけど、異性の目を気にせず趣味に没頭しているのがいいなと思います

聖学院 「男子校は先生が怖いイメージがあり、男だけだからいじめもあるんじゃないか、と思っていました。でも、入学したら、生徒と同じ目線になって授業してくれる先生が多い。女性がいないことは辛いけれど(笑)、男同士の絆みたいなものが生まれています」

芝浦工業大学 「とにかく活気があります。特に運動会や球技大会、文化祭などは元気がありあまっている感じ。おしゃべりも楽しいですよ」

獨協 「夏前の文化祭準備から夏休みにかけて、みんなが一つになっていきます。秋にあるマラソン大会ではお互いに励まし合って完走する。一体感が生まれます」

高輪 「運動部は上下関係が厳しいのかなと思っていました。僕は陸上部に所属していますが、厳しいだけでなく、たまにほめてくれるとうれしい。上下関係を学ぶことができ、かえって良かったな、と思います

足立学園 「僕も、男子校というと、竹刀を持って下駄を履いた先生、学ランでごつい先輩がうじゃうじゃいると思っていました。でも、みんな優しいし、親切な人ばかりです」

 登壇した各校の代表者は、みんなおだやか、爽やか、優しそうな生徒ばかり。「こんな人が先輩になるなら、いいなぁ~♪」と思った小学生男子も多かったのでは? 

 在校生には、「文化祭が楽しそうだったので志望校を決定した」という声も多かった。例年9~11月に文化祭が行われるそうなので、ホームページをチェックして見に行くと、親子ともに秋以降のラストスパートのモチベーションを高められるかもしれない。

 男子校フェスタに参加した各校の生徒とその保護者1万人を対象にした意識調査によると、「保護者の70%以上が男子校を積極的に選択」し、その理由を男子だけで「のびのびと過ごせる環境」「男同士の深い交友関係」と回答していた。

 また、在校生は4人に3人の割合で「学校生活の充実」を実感。さらに生徒、保護者の98%以上が「男子中学校を選んだことに満足」を感じていた。

 男女の発達のペースには差があり、早熟でお姉さんタイプの女子のことを「怖い」と感じ、趣味にも没頭できなかった男子がのびのびと居場所を見つけていくことができる、という側面が男子校にはあるようだ。“その子らしさ”をそれぞれに育む中学・高校期にどんな環境選びをするか、という選択のヒントをもらえるイベントだった。

(ライター/柳本 操)