私立中学に行けば、新しい教育を受けられる?
日経DUAL羽生編集長 前回に続き、これからの時代をタフに生き抜くために子どもに身につけさせたい力について聞かせてください。技術革新によって、職業そのものも10年後には大きく変化するだろうと言われています。
藤原 20世紀には読み・書き・そろばんの情報処理型能力という意味での学力がものをいう時代でしたが、これからは処理業務はすべてIT(情報技術)、AI(人工知能)に置き換わるでしょうね。会社の中で事務職が消滅する日もそう遠くはないのではないでしょうか。
―― そういう時代変化の予測も踏まえたうえで、中学受験をする意義について考えてみたいと思います。親も子も必死になって勉強して、手にした合格の先に「素晴らしい教育環境」があるのであれば、やってみる価値はありそうですが…。
藤原 21世紀で求められているのは情報処理型教育ではなく情報編集型教育だという話をしましたが(前編)、受験をして私立に行けば、新しい教育が受けられるというイメージがありますよね。
―― あります!
藤原 残念ながら、それがそうでもなくなっているというのが僕の実感です。