室内干し派、急増中!
──梅雨の時期、洗濯物をどう干せばいいか、DUAL読者は悩んでいると思います。
そうですね。でも、実は梅雨だけではありません。日本には四季があるから、外で干せる日がとても少ないんです。
夏はよさそうに見えるけど、最近はゲリラ豪雨がよくあるから、心配で干しておけない。秋は、長雨ですよね。そして冬は、ただでさえ乾きが悪いうえ、雪が降る心配もある。そういったことを考慮すると、洗濯物を干せる時期は年間で3ヵ月ぐらい。さらに、最近は花粉や大気汚染などが気になりますよね。そうすると、いよいよ洗濯物は外で干せない。
DUAL世帯のような共働きの家庭は、さらに過酷です。平日は家に人がいないから、急激な天候の変化に対応できないため、洗濯物を外に干すのは怖い。かといって、休日に洗濯をすると、貴重な休日がそれだけで潰れてしまう。
とはいえ、洗濯をしないわけにはいきません。特に子どもが小さいときは、頻繁に洗濯する必要があります。子どもの服や体操服、給食の割烹着以外に、保育園だとスモックやTシャツもありますね。Tシャツやスモックは、汚れたときのことを考えると何枚も持たせる必要がある。そう考えると、やはり毎日洗濯しなければ間に合いません。
天候に左右されることなく、ルーティンワークとして洗濯を回していかなければならない。となれば、室内で干す環境が必要になります。ただ、部屋干しすると部屋干し臭がする。部屋干し臭の原因は、生乾きの時間が長いのが原因。湿っている時間が長ければ長いほど、菌が繁殖します。これをなんとかしなければなりません。そこで登場するのが、除湿機です。
──そういえば最近、店頭で「衣類乾燥除湿機」と書かれている除湿機をよく目にします。なぜ除湿機が衣類乾燥に使われるようになったのですか。
部屋干し臭を無くすためには、素早く乾燥させる必要があります。これまでは、エアコンを除湿モードにセットして乾かしたり、扇風機を回して乾かしたりして部屋干ししていました。しかし、人がいる部屋ならまだしも、人がいない部屋でエアコンをかけるのは「もったいない」。かといって、扇風機で乾かすという方法だと時間がかかります。
もちろん、洗濯乾燥機という手もあります。しかし、洗濯乾燥機は洗濯物がシワになるからという理由から、あまり使われないようです。
乾燥機が付いているお風呂であれば、お風呂に干すのもあり。ただし、お風呂に干した洗濯物は、必ずお風呂に入る前に取り込まなくてはいけません。乾いた洗濯物を取り込んだら、すぐに畳まないとシワになる。となると、お風呂に入る前にやることが増えてしまって、負担になります。できれば、時間が空いたときに洗濯物を取り込んで畳むという気軽さが欲しいところ。
こういったお客さんの声を聞いたメーカーは、洗濯物を乾かすツールとして何がいいか、色々と考えました。そこで白羽の矢が立ったのが、除湿機です。それまで除湿機は、部屋の湿度を下げるものとして販売されていましたが、正直あまり売れていませんでした。しかし、そこに洗濯物を乾かすための機能を付加し、「衣類乾燥除湿機」という名前を付けただけで、非常によく売れるようになったそうです。