(※日経DUAL特選シリーズ/2015年6月収録記事を再編集したものです。)
こんにちは。チャイルド・ファミリーコンサルタントの山本直美です。
入園・入学など環境が変わって、子どもの様子に変化が現れることがあります。4~5月は環境の変化に慣れず、知恵熱を出して保育園や学校を休んだ、というお子さんもいらっしゃるのではないでしょうか。
パパ、ママの心に余裕がないと、子どもの「心の状態」に気づくのに遅れてしまうことがあります。子どものちょっとしたサインに気づいてあげられるかどうか。子育てに、仕事に、奮闘しているDUAL世代のパパ、ママ達にとっても気になる点ではないでしょうか。
幼児期によくある「にらむ」「チック」「かんしゃく」
幼児期によくある子ども達の問題行動に、にらむ、チック、かんしゃくの3つがあります。
ここで深くまでお話しすることはできませんが、いくつかの問題行動はそのままにしないほうがいい場合があります。一過性の場合もありますし、親の対応が変わればすぐに変わるということもあります。実際に今、悩んでいるパパ、ママもいらっしゃると思いますので、あらかじめ知っておいていただくことで慌てずに、お子さんに向き合ってあげられるといいな、という思いを込めてお伝えします。
にらまれたら、じっくり話を聞く姿勢を見せる
「にらめっこしましょ。あっぷっぷ」というお歌があるぐらい、「にらむ」というのは、本来は特別な顔なんですね。自分の感情をぶつけられる環境であれば、子どもはそうそう、にらむことはありません。成長とともに、パパやママの表情も読めるようになっていきますから、「泣いたって仕方ない」「でも、ぼく(私)のエネルギーだって収まらない!」と思っている場合に、にらむことがあります。
たまたま覚えて、時にそういう顔をしてしまうことがある分には問題ありませんが、ふてくされるのが常になっていると、しつけも少し厄介になっていきます。にらむことですべてを解決しようとしている姿が見えたら、少し丁寧に関わってみてください。
親に気持ちが分かってもらえていると、にらむほど嫌なことがあっても気持ちを抑えることができるようになります。聞いてあげることもないし、想像してあげることもない、ということが繰り返されると、子どもも嫌になってしまいますね。これは、大人どうしの関わりでも同じではないでしょうか。
次ページでは、子どもがにらんできたときのOKワードとNGワードをお伝えします。