叫んだり、騒いだりする時間を短くする工夫を

かんしゃく

 かんしゃくにはいろんな種類がありますが、かんしゃくで発散するという方法しか知らないと孤立化してしまったり、本人もしんどいものです。まずは、大きな声を出したり、騒いだりしている時間をできる限り短くできるよう、場所を変えるなどあの手この手で気分を変えてみましょう。少し長い目で見守ってあげてください。あまり長く続く場合には、お医者様に相談してみてください。

 かんしゃくといえば、思い出すことがあります。私が幼稚園教諭になった出勤初日のこと。入園式に来る子ども達を門で出迎え、緊張しながらも笑顔で一人ひとりに声をかけていました。すると、戸惑うお友達がいたので「こっちに来る?」と聞いて手を出すと、「ガブッ!」と噛まれてしまいました(笑)。「この人はママと僕を引き離すのかもしれない!」と、きっと、そのお子さんは思ったのでしょうね。かんしゃくを起こしやすいお子さんの場合、突発的な出来事に弱い一面もあります。

【OKワード/NGワード】

「ちゃんと言葉で言ってごらん?」

×「ギャーギャー言わない!」

【なぜ起こっているのか?】

子どもが感情的になった際に、親が向き合っていない可能性があります。また、パパやママがヒステリックに怒りがちで、子どもがその感情のコントロールを覚えてしている場合もあります。

【青年期の問題につながることは?】

コミュニケーション不全による孤立化、キレる、弱い者にエネルギーをぶつけるなどのステップを踏む可能性があります。にらむ、かんしゃくを起こしやすい子どもは、周りのお友達が避けやすくなる場合も。

 青年期の問題行動につながる…というのは、あくまで放置した場合を指します。また、必ずしもそうなるわけではありません。何度もお伝えしていますが、一過性の場合もよくあります。

 少しでも、あらかじめ知っておくことで予防することができ、パパやママがスムーズに対応できる手助けができればと思い、前回に引き続き、発達予防学をお伝えしました。

 子どもは、子育てを通して成長しようとする親の姿をくみ取ったかのように成長します。大人も、子どもについて学びながら考えること、改めて知ることが大切なんですね。