親の接し方により、子どもの脳の働きが活性化する
習い事に取り組む子どもに対して親がどのように接するか。もちろん、これも子どもの脳に大きな影響を及ぼします。例えば、以下に挙げる6つのポイントを意識して働きかけてみるといいでしょう。
子ども自身が一生懸命取り組んでいても、なかなか思うように上達しないこともあるでしょう。しかし、そのとき、親は「下手ね」「できていないわね」などととがめたりしてはいけません。全力を出してさえいれば、脳がだんだんと適応していき、あるときその子の中での“発見”が生まれます。脳が「こういうことか」と理解したその瞬間に、子どもは能力を自分のものにできるのです。それを機にぐんと成長したりします。ですから、子どもが自発的に意欲を保てるように誘導しつつ、急激に成長するタイミングを待ちましょう。
先生への姿勢も、親が手本にならなくてはいけません。例えば、親が「あの先生ダメね」などとばかにするような態度を取ると、子どももそういう態度をまねてしまうものです。逆に、「あの先生はすごいね」「かっこいいね」などと、いいところを見つけて褒めるようにしていると、子どもにも人の優れた部分を見いだそうとする姿勢が身に付き、それを取り入れようとするようになります。子どもにとっては、多くの時間を一緒に過ごす親の振る舞い方こそが一番の学びになっていることを忘れないでください。
子どもの生活は意外と忙しいものです。放課後や週末を使って習い事に取り組むためには、限られた時間を有効に使う訓練をさせることも大事です。そのため、子どもに「時間の使い方」を意識させるように促しましょう。
例えば、レッスンに行くための道具の準備や自主練習について、どの程度時間がかかるのか、どれくらい前から始めておけば間に合うかなど「時間」について自分なりのルールを決めさせて、その通りに動く習慣をつけさせるのです。時間を管理することは、「記憶系脳番地」の発達につながります。時間を意識せずダラダラしている子に、成績優秀な子はいません。
ただし、習い事に行く時間が近づいているときに、「早くしなさい!」などと急かせるのはよくありません。脳がスムーズに動くには「平常心でいられる」ことも条件の一つ。直前に叱ったりして子どもが平常心でいられなくなると、レッスン中の脳の動きも鈍り、インプットがうまくいかなくなってしまいます。