世界のパワフルなワーキングマザーを紹介するこの連載。今回はハリウッドを代表する女優で映画監督でもあるアンジェリーナ・ジョリーです。海外のロケ現場にも、夫と子ども達を伴って出向く姿はすっかりおなじみになりました。愛情あふれるママ、魅力あふれる妻、そして、輝かしいキャリアを持つセレブリティーですが、子育てをめぐるドタバタはやはり多くの家庭と共通する日常のようです。大きな手術を受けたことも告白しましたが、背景には共通の状況にある女性達へのエールがありました。家事に仕事に慈善活動に全力を尽くし、世界の女性に影響を与え続ける姿から目が離せません。

家族との時間を何よりも優先させている

 「ブランジェリーナ(Brangelina)」と親しみを込めて呼ばれている、アンジェリーナ・ジョリーとブラッド・ピット夫妻。2008年にギネス・ワールド・レコーズで「ハリウッドで最もパワフルなペア」と認定されるなど、2人の動向はいつも世界の注目を集めてきた。

 昨年、アンジェリーナはディズニー映画『マレフィセント』で実娘のヴィヴィアン・ジョリー・ピットと共演し、親子共演で話題を呼んだ。2014年に北米で公開された映画は8位となり、『アリス・イン・ワンダーランド』など過去のディズニーの人気作品を上回り、世界でも大ヒットに。またアンジェリーナ自身の主演作としても、夫ブラッドとの共演作品『Mr.&Mrs.スミス』の週末興行収入記録を抜き、1位を獲得。女優として活躍の幅をますます広げている。

 人道支援にも力を入れ、撮影で2000年にカンボジアを訪れてから、世界で苦しい状況にある人々の支援を訴えてきた。慈善活動を通じて出会った子ども達3人と養子縁組も結び、現在は実子を合わせて6人の子どもを持つ母親となった。

 慈善事業や女優や監督としての活動と多忙を極めるが、実は家族との時間を何よりも優先させているという。それには彼女の生い立ちが関係しているようだ。

国連安全保障理事会の公開討論に出席した、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)特使のアンジェリーナ。2015年4月(写真:Splash/アフロ)
国連安全保障理事会の公開討論に出席した、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)特使のアンジェリーナ。2015年4月(写真:Splash/アフロ)