祖父母とうまく付き合うには、仕事の上司と思え!?

──自分や夫の両親達と上手に付き合うコツがあれば、教えてください。

岡本 子どもを預けるときだけ連絡するのでは、ご両親もおもしろくないですよね。ですから、ぜひ普段からこまめに電話してあげてほしい。そうして連絡を密にしておけば、子どもを預けるときもうまくいきます。実家が離れているから、なかなか親密になれなくて…という方もいますが、今や距離は大きな問題にはなりません。メールや電話を使えば、遠くにいても密につながることができます。いい間隔で声をかけながら、うまく関係を構築していきましょう。

NPO法人 孫育て・ニッポン理事長の棒田明子さん
NPO法人 孫育て・ニッポン理事長の棒田明子さん

棒田 もちろん、最初からうまくやろうというのは無理。お互いに探りながら、いい距離感を見つけていくしかない。あきらめず、根気よく続けること。それは夫婦も同じですよね。

 ひとつ、コツを教えましょう。祖父母といっても、他人は他人と割り切ること。もちろん自分の親であれば血のつながりはありますが、それでも自分と同じではなく、別の人間。夫の親なら、なおのことです。だから、完全に分かり合おうというのは無理な話なんですよ。

 ただ、全くの他人ではなく、自分より目上で身近な人であることは確か。ですから、祖父母は仕事の上司と同じだと考えてください。

 上司とのやり取りを思い出せば、たまには聞き流すのも大事だということもわかりますよね。親ではなく上司だと思えば、自分の意図が100%伝わらなくても当たり前で、50%うまくいけば上出来です。そういう風に、気軽に考えたほうがうまくいきます。

妻と義母がけんかになったら夫はどちらも応援しない

──最後に妻が親とけんかになってしまったとき、夫はどうすればいいのでしょう?

棒田 基本的には、奥さんの味方でいてほしい。母親の味方になって、妻を責めるなんていうのは論外です。とはいえ、妻を応援するのもよくない。

──では、どうすればいいのでしょうか?

棒田 黙って二人のけんかを見守り続けるのが一番。口をださずにただ見ているだけというのも、結構つらいかもしれませんが、そこは頑張って! ここが、パパの腕の見せどころなんですから。

 そして、ちょうどいいタイミングを見計らって、甘い物とお茶を出してあげればいいんです(笑)。

関連URL
公社 日本助産師会 孫育て・ニッポン共催「楽しい子育て、孫育て講座」(毎月第1金曜日開催)
http://www.midwife.or.jp/kouza/kosodate/index.html

(取材・文/井上真花 写真/勝山弘一)