自分や夫の両親達との関係、うまくいっていますか?
 「日本助産師会」と「NPO法人 孫育て・ニッポン」は、祖父母を含めた家族が一緒に子育てする環境をサポートするため、毎月「楽しい子育て・孫育て」という講座を開いています。今回は、日本助産師会の岡本喜代子会長と孫育て・ニッポン理事長の棒田明子さんに、実家との上手な付き合い方について聞きました。

岡本喜代子(おかもと・きよこ)
 同志社大学神学部、大阪大学医学部附属助産婦学校、国立公衆衛生院専門課程修了(保健学修士)。勤務助産師を経て、2004年6月に「おたふく助産院」を共同開業。日本助産師会の役職を歴任し、2011年より現職。

棒田 明子(ぼうだ・あきこ)
 NPO法人孫育て・ニッポン理事長、NPO法人ファザーリング・ジャパン理事。「母親が一人で子育てを担うのではなく、家族、地域、社会で子どもを育てよう」をミッションに、全国にて「子育て、孫育て、他孫(たまご)育ての講演、プロジェクトを行う。東京都北区赤羽コトニア内多世代コミュニティーカフェ「いろむすびカフェ」アドバイザー。産後のママをみんなでサポートする「1・2の産後」(2015年7月始動)プロジェクトリーダー。著書、共著に『祖父母に孫をあずける賢い100の方法』(岩崎書店)、「ママとパパも喜ぶ いまどきの幸せ孫育て」(家の光出版)。

「日本助産師会」と「孫育て・ニッポン」は、毎月第1金曜日(1月と5月は第2金曜日)の13時30分〜15時に、「楽しい子育て・孫育て講座」を開催している
「日本助産師会」と「孫育て・ニッポン」は、毎月第1金曜日(1月と5月は第2金曜日)の13時30分〜15時に、「楽しい子育て・孫育て講座」を開催している

「楽しい子育て・孫育て講座」の参加者は母親、そして孫が生まれたばかりという女性たち。助産師さんがしつけや母乳育児、離乳食など、最新の知識について解説する
「楽しい子育て・孫育て講座」の参加者は母親、そして孫が生まれたばかりという女性たち。助産師さんがしつけや母乳育児、離乳食など、最新の知識について解説する

講座の中では、絵本を読み聞かせたり、おもちゃの選び方についての解説も
講座の中では、絵本を読み聞かせたり、おもちゃの選び方についての解説も

祖父母を上手に子育てに巻き込んでいこう

──日本助産師会と孫育て・ニッポンは、なぜ「楽しい子育て・孫育て」という企画を始めたのでしょうか。

棒田 子育てする上で、親は子どもをたくさん褒めたほうがいいというのは多くの方がすでにご存知でしょう。しかし、親以外の人に褒められることも、同じぐらい大切だってことは知っていましたか?

 「あら、大きくなったわね」「元気があっていいわね」と褒めてくれる大人が多ければ多いほど、その子どもは伸びます。祖父母は、まさにそんな存在ですよね。だから、祖父母を上手に子育てに巻き込み、できるだけたくさん褒めてもらったほうがお得。「祖父母との付き合いは気を遣うから面倒」と、実家と距離を置くのはもったいないことなんです。

岡本 ただ、今は親世代も働いているケースが多いので、昔のように引退したおじいちゃん、おばあちゃんとの関係をイメージすると、少し違ってきています。

 だから、お互いに現状をよく話し合って、どういうことが困っているのか、どういう風に関わってほしいのかということを、正直に伝える必要があります。そのお手伝いをするために、私たちは「楽しい子育て・孫育て」講座を始めたのです。