原作のおもろ悲しいテイストを忠実に映像にしてくれた

―― 映画ではヨメはすでに他界していて、“幽霊”として登場します。この設定について、最初どう思いましたか?


入れ子構造になっている映画の撮影現場ではリアリティーが分からなくなったと清水さん

清水 びっくりしましたね。ヨメが幽霊になって現れるという構造になっていたので、最初に脚本を見せてもらったときにはちょっと違和感を覚えました。ただその後、自分が書いたブログを読み直すと、ヨメの死後、死んだヨメと架空の会話を繰り広げているくだりがあったんです。亡くなった後でも、生きているようなリアリティーを持って心の中に存在をしているという設定は、あながちフィクションではないと感じました。

 仏壇を前に、お線香をあげながら近況報告をする方もいますよね。それと近いのかも。亡くなった方の人柄や特徴が心の中に残っているので、きっと、こう言ったらこう返ってくるだろうなと感じることはありますから。

 ですから、映画は大枠として大きな嘘をついているのかもしれないけれど、結果的に過去のエピソードがちゃんと生きてくるスタイルをとってくださった。くだらないような、おもろ悲しいような本のテイストがすごく忠実に描かれていました。嘘の構造を入れ込むことで、映画作品として生きるようにつくっていただいたと思いました。

多くの人から愛情を注がれて育ったぺ~

―― 本にも奥様と同じくらいたくさん登場するのが、2人の間に生まれたぺ~ちゃん。闘病と並行しての育児には、色々な人達が手を差し伸べています。「ぺ〜が皆に愛される子であることが幸せ」という奥様の言葉も本にありますが、生後間もないときに多くの愛情を受けた影響を、今のぺ〜ちゃんから感じることはありますか? 

清水 どうなんでしょう。今5歳なんです。ちゃんと愛情をかけられたのか、それが今のあり方に影響しているのかしていないのか、なかなか判断しにくいところはあります。ただ、周りの人達から多くの愛情をもらったためか、非常に甘えん坊に育っているような気がしなくもないですね(笑)。