子どもを保育園へ入れて、4月から久々の仕事復帰。それとともに時短勤務を始めた方も多いのではないでしょうか? 今回、日経DUALでは、時短勤務を経験した4人のワーキングマザーに集まってもらい、体験談を語ってもらいました。「久しぶりの仕事、楽しい!」「帰る直前に仕事をふられてイライラ…」など、様々な声が聞こえてきます。先輩ワーキングマザーがどんな日々を送り、どんな工夫で困難を乗り越えていったのか。2回に分けてお伝えします。

(日経DUAL特選シリーズ/2015年5月収録記事を再編集したものです。)

【座談会参加者プロフィール】

守谷さん(仮名) 保険会社勤務、営業。子どもは2歳。約1年間の時短勤務をした後、現在第二子の産休中。

樫野さん(仮名) メーカー勤務、経理。子どもは4歳、1歳の2人。2回とも時短勤務で復帰。このまま子どもが小学3年になるまで時短を取る予定。

青山さん(仮名) 金融関係、企画。子どもは6歳、2歳の2人。第一子出産後はフルタイム復帰。第二子出産後も一度はフルタイムで復帰したが、半年前から時短勤務を始めた。

矢口さん(仮名) 学校法人、広報。子どもは3歳、4カ月の2人。第一子出産後にフルタイムで復帰し、途中から時短勤務に切り替えた。第二子育休取得し、5月に時短勤務で復帰。

フルタイムで復帰したけれど、心身に余裕無くなり時短に

日経DUAL編集部 まずは皆さんが時短勤務を選んだ理由を教えてください。

守谷さん(以下、敬称略) 私は営業の部署で、出産前は外回りも含めてバリバリ働いていました。自分は家庭に入るような性格ではないと思っていたのですが、実際に子育てを始めたら志向が変わり、仕事よりも子どもとできるだけ長くいてあげたい、という気持ちになったんです。子どもが小さいうちから長い時間保育園に預けることに抵抗もありましたし、制度は整っている会社なので、時短を取る権利はあるかなと考えました。

樫野さん(以下、敬称略) 出産前は残業が多い部署にいました。延長保育などを使ってフルタイムで復帰しようかなと考えていました。でも、私も出産後に考えが変わって。育休中に子どもに寄り添って生活していたので、このままなるべく長く一緒にいてあげたいという気持ちが強くなりました。それで時短を選択しました。

青山さん(以下、敬称略) 私は最初、フルタイムで復帰しました。新しい商品のリリースを担当することになって、とても時短を取れる状況ではありませんでした。でも、1年かかって無事にリリースができたころ、下の子どもに手がかかるようになってきました。そして何かにつけてイライラしてしまう自分や、「一分一秒でも早く子どもを寝かせたい」と思う自分がいることに気づいたんです。本当は、子どもが寝る前に本を読んだりしてあげたいのに。自分の心と体に余裕が無くなってきていました。これはまずいなと思い、時短を取ることにしました。時短を始めて約半年が経ったところです。

矢口さん(以下、敬称略) 私は月100時間以上残業をする職場にいました。だから時短を取るとは言いづらくフルタイムで復帰しました。でも、他の部署には時短を取っている人がいて、しかもきちんと良い評価を得ていると知りました。また、時短を取っている人事の男性が「子育てに余力は大事だよ」というアドバイスをくれたことで、背中を押されました。第二子を妊娠して体力的につらくなったこともあり、途中から時短を取ることにしました。