Q.わが子の成長をどうしても他の子どもと比べてしまいます
A.目の前の事実をそのまま受け止めて。素直に憧れることはとてもいいことですよ
────0歳に限らず、このお悩みはどこの親でも考えることではないでしょうか。
気にしなくていいんです。比べることでもない。だって、子どもは一人ひとり生まれかたから違うでしょう。切迫流産しそうになったり、早産だったり、予定より早く生まれてきちゃう子もいれば、産道で休憩してなかなか出てこない子もいる。本当にいろいろです。
そもそも違うんだから、〇〇ちゃんはああで、○○ちゃんはこうで、うちの子はこうで…でいいんです。目の前にいる子どもをそのまま見て、そのまま受け止めればいい。
────今回の相談者のようなお母さんは、みどり保育園にはいらっしゃいませんでしたか?
どうだったかしら…。私がまったく気にしないから(笑)。
ひがんだり、妬んだりする必要はないけれど、「あの子はできていいなぁ、すごいなぁ、うらやましいなぁ」と憧れるのはとてもいいことだと思います。子ども自身がそう思うことも。自分より素敵なことができる子を見たら、〇〇ちゃんはすごい、自分もあんな風になりたいと意欲的になるでしょうしね。
たとえば、みどり保育園の園児たちにとって、年長のお兄ちゃん、お姉ちゃんは、年上というだけで憧れの対象でした。翌年には小学校に行くとなると、とてつもなく立派で格好よく見えるみたい。羨望の眼差しで、次は自分もああなるぞ、って。憧れられているほうも嬉しいのよね。優越感を持って、急に年上ぶったりしてね(笑)。
子どもが自分で名前を書けるようになることも、憧れが出発点だったりします。お友達が書けて自分が書けないなら、書いてみたいと思うようになる。分からなければ親や先生に聞いて教わればいい。やる気が起きれば、子どもはなんでもできるようになります。できるようになる手応えを子ども自身がつかめば、自信にもなります。
だから、子どもが「いいなぁ」と言ったとき、お母さんが心配性でひがみっぽいと、子どももそっちの方向にいきがち。親の受け止め方や、持っていき方が大事よね。
────では、子ども自身が「○○ちゃん、いいな、羨ましいな」と言ったときの親の対応としては、「いいね!」でいいんですね。
そうですよ、一緒に「いいわね」「すごいね」と喜んで気楽になってください。そこで「あなたもがんばりなさい」なんてことは、言わなくていいんです。