多民族が集まるイギリスは小学校も国際色豊か

牧瀬 英国在住の知り合いの家族は、母がイギリス人、父が日本人という組み合わせで、川合さん一家とちょうど同じパターンです。この一家は、お母さんが日本語をとても流ちょうに話せるので、家庭内言語が日本語です。そのため、2人のお子さんともバイリンガルになっています。

川合 そうですね。ウチは将来英国に移住することもありえるので、そうなると家庭内言語を日本語に切り替えるとバイリンガルになりやすいということですね。妻の日本語、今から猛特訓しようかな(笑)。ちなみに、英国は移民の多い国ですが、娘さんの学校にも、両親のカルチャーが違う環境の子ども達はいますか?

牧瀬 はい、長女のクラスには英国人+ノルウエー人/デンマーク人/フランス人という組み合わせの家庭があり、両親ともにスペイン人という家庭もあります。次女のクラスには両親がともに中国人、イタリア人、バングラデイッシュ人、ポーランド人の家庭と、英国人+フランス人という家庭があります。本当に英国は多国籍です。

 当たり前かもしれませんが、両方の親が同じ国籍の子ども達は、英語と両親の母語のバイリンガルですね。一方、英国人+他国籍のパートナーの子ども達のバイリンガル度は、まちまちです。川合さんのおっしゃるように、その親の努力と労力によると思いますね。


 いかがでしたでしょうか。バランスよく2つの言語を学ぶというのは、親にとっても子どもにとっても大きな努力が必要になるとお分かりいただけたのではないでしょうか。

 子どもの英語力(および日本語力)を中・長期的にどのレベルまでもっていきたいかを考えるのは、親の重要な課題だと思います。それを考えることで「今何をするか」「今何を求めているか」を判断することができますから。例えば、もしかしたら、現在通わせている英会話学校を辞め、代わりにその月謝分を将来希望する交換留学の費用にあてる、という決断に至るかもしれません。

 次回記事は後編として、「英国のリアル共働き事情+そこで必要な父親力」について、牧瀬さんと語り合います。

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