樹脂サッシを標準仕様とするハウスメーカーも増加

 家の断熱性を高めて冷暖房費が節約できて、掃除もラクになる樹脂サッシだが、普及はこれからだ。日本サッシ協会などの調査によると、2012年から2013年にかけて全国で建てられた住宅のうち樹脂サッシの普及率は一戸建てで10.0%。マンションで7.5%となっている。

 「当社ではここ数年で樹脂窓(APWシリーズ)の出荷量(売上高)が大幅に伸びており、2014年は前年の約1.5倍、2011年と比べて5倍以上です。ハウスメーカーの中には樹脂窓を標準で採用するケースも増えてきています」(浅見さん)

YKK APの広報室・清水宏則さんと商品企画部 窓・住宅商品企画グループ 樹脂窓商品室の浅見周司さん
YKK APの広報室・清水宏則さんと商品企画部 窓・住宅商品企画グループ 樹脂窓商品室の浅見周司さん

 気になる価格だが、アルミサッシの複層ガラス窓と比べて樹脂窓は3~5割アップになるという。一戸建て1軒あたりでは数十万円程度の差となるだろう。光熱費や快適さの違いを考えれば、さほど高いコストではないかもしれない。

樹脂フレームに3枚ガラスを組み込んだ「トリプルガラス樹脂窓」は複層ガラスよりさらに断熱性能が高い
樹脂フレームに3枚ガラスを組み込んだ「トリプルガラス樹脂窓」は複層ガラスよりさらに断熱性能が高い