離れて過ごすからこそ、子どもは「自分の体験を伝えたい」
私が最初に、息子と別れて過ごしたのは、スキー場でした。私と夫はスキーへ、4歳だった息子は子ども達だけで森の探検に行くプログラムに参加。知らない人の中で大丈夫か不安でしたが、迎えに行くと満面の笑みで息子が駆け寄ってきます。
「僕ね、ソリに乗って森へ行ったの。ウサギの足跡を追いかけて……」と、自分が見聞きしたことを伝えようと、言葉を探しながら一生懸命。息子の「なんとか自分の感じたことを伝えたい」と頑張っている姿はそれまで見たことが無く、今でも鮮明に覚えています。
これを機に、家族旅行の際はできるだけおのおので過ごす時間を大切にするようにしています。
フィジーを訪れた際にはキッズクラブに参加。料金やプログラムなどのシステムはリゾートごとに異なりますが、私が利用したリゾートでは、最初に20ドル(現在は25ドル)を支払い、滞在中は好きなプログラムを選んで参加できるというものでした。
オーストラリアやニュージーランドからの子どもが多く、日本人は息子だけ。さすがに少々緊張気味でしたが、戻ってきた息子は開口一番「金髪の男の子に『こんにちは』と日本語で話しかけられてびっくりした」と。
後で聞いたところによると、オーストラリアなどでは日本語が人気で、子どもに習わせている人も多いそう。かくして滞在中、片言の日本語と英単語を交えつつ、ボディーランゲージでコミュニケーション、双方にとって有意義な時間になったことと思います。
息子がフェイスペインティングのプログラムに参加した際には、シュノーケルを夫婦で終えて迎えに行くと、トラに変身した息子がドヤ顔でお出迎え。あまりにも完成度が高く見事なので、しばらくそのまま過ごしていると、「一緒に写真を撮ろう」とお客さんやスタッフからたくさん声がかかり、一躍人気者!という一幕もありました。