日本人は政治家に対して無関心過ぎる

 ここまで読んで、今週末の選挙に行く気分になってくれましたか? さて、統一地方選で投票だけして終わり。……というのはちょっと寂しくないですか?

 僕は常々、日本人は政治家に対して無関心過ぎると思っています。

 例えば、「4年に1回しか褒めないで育てた子ども」はちゃんとやるべきことをやれる子どもに育つでしょうか? 「4年に1回しか査定しなかった社員」が、良いパフォーマンスを出し、会社に貢献できるでしょうか? そんな親も、会社も存在しないとは思います。でも、私達は地方議員に対しては、選挙を通じて、4年に1回しか関わろうとしていません。これで良い政治家が生まれる、というのは“幻想”です。

 私の身近にいる地方議員に話を聞くと、「若い人から意見をされることはほとんど無くて残念」だそうです。町内会などに出向くと、おじいちゃんやおばあちゃんから「あの政策はどうなった?」と追及されることがあるそうですが、若い有権者の声はほぼ何も聞こえてこないのだと。

 であれば、学童問題や保育園の待機児童問題について意見があれば、積極的に、そして、継続的に、その声を届けようじゃありませんか。メールでも、電話でも構いません。1通のメール、1本の電話……、そうした小さな関わりは地方議員にとっては、とても重いものなのです。なぜならば、普段そのように意見してくれる市民があまりいないのですから。

 地方の政治家を通して、よりよい町づくりをしていくのは皆さん自身です。政治家を育てることは、子どもを育てることや、部下を育てることと、全く同じです。

 働くママ&パパの皆さん、投票に行きましょう。駅前の街頭演説を通勤中に聞いて、「チッ、うるさいな」なんて思っていては、保育園も増えないし、子育てしやすい仕組みも作れないままですよ。

(取材・執筆/藤村美里、写真/鈴木愛子)