小川さん 僕が金融の会社にいた90年代からは「建前的な」女性活躍推進は始まっていましたよね。ただどうも、企業としての意思表明の範囲に留まっているというか、実体としては追いついていないという印象がありました。それから時間が経過し、当時よりかは実体が伴いつつあるとは思いますが、まだ道半ばですよね。現場での調整は今も大変だと思いますよ。でもそこは根気よく、各企業や行政単位でロールモデルをひとつひとつ作り上げることが大事。そういった総体が社会を変え、結果的に早道なのではないかと。また、企業経営の観点だけではなく、社会全体として従来的な構造のイノベーションに迫られているのだと思います。様々な意味で、「男女」という固定概念が混沌とし始めていると感じます。

「大丈夫」と言える上司は、戦略的に強い

羽生 日経DUALが取材している先進企業では、子育てや介護の事情を抱えている、いわゆる“制約社員”が活躍しています。子育て社員については、たいていの管理職は「むずかしい問題」と眉をしかめますが、私は「制約社員を食わず嫌いしないで!」と言いたい。あ、「食う」という表現はおかしいですね、失礼しました(笑)。どういうことかというと、彼女たちの生産性の高さったらないんです。保育園のお迎えに間に合わせるために、8時間分の業務を5時間でやり切ったりする。最後の1時間なんて、集中しすぎて湯気が出ていますよ。復職直後は子どもの病気が理由で3カ月くらい頼れない時期が生じることもあります。でも、そこで上司が「大丈夫よ」と言ってあげることができたら、その時期を乗り越えた後の社員のロイヤリティの上がりっぷりはすごいものです。しかも、この「大丈夫」を言える上司はまだほとんどいない。つまり、マネジメントや人材活用の世界ではブルーオーシャン。優秀な人材を集めるための戦略として、管理職はもっと制約社員の活用を意識すべきだし、その方がトクだと私は思いますね。

小川和也さん「日本の男女に関する固定概念やダイバーシティは、まだまだ発展途上だと思います」
小川和也さん「日本の男女に関する固定概念やダイバーシティは、まだまだ発展途上だと思います」

小川さん なるほど、たしかにそうですね。そもそも働き方も変えないといけない時代に来ていますよね。もちろん仕事の内容や環境如何であることは前提として、何時から何時までオフィスにいなければいけないとか、遅くまで残業していたら立派とか、それはもう旧態依然としたものです。求めるべき仕事の成果、そのプロセスの充実ありきで働き方も変わってくるわけですから、働き方とそのマネジメントも、もっともっと多様であって当然です。要は生産性が大事なのであって、集中している時間があれば「メリハリ」という視点で、オンタイムで昼寝したっていいわけなんですよ。

羽生 小川さんの指摘、同感です!

昭恵さん 「UZUの学校」でも働き方についてのテーマは今後やっていきたいですね。

安倍首相はゴミ出しもマイポット紅茶も、自分でできる!

羽生 共働きが多数派となっているのに、「仕事と家庭の両立」にはまだ課題が多いと思います。

昭恵さん 「共働き」にも、好きで働いている人と、働かざるを得ない環境なので働いている人のどちらもいると思います。夫の給料だけでは生活できなくて働いている人が抱える悩みもあるんですよね。

羽生 ちなみに、昭恵さんのご家庭では、家事分担はどのようにやっていらっしゃるんですか?

昭恵さん え?

羽生 安倍首相と昭恵夫人のご家庭の家事分担事情について、聞かせてください!