銭湯プラスの楽しみも見つけた
実は息子達が銭湯好きに育ったのには、湯上がりに銭湯の近くで外食するという楽しみが待っていたこともあった。
近所の銭湯は隣がすし屋だった。さすがにいつもおすしというわけにはいかず、商店街のラーメン店や持ち帰りの焼き鳥串のこともあった。どこにも寄らないときはコンビニでアイスね、という子どもが決めた条件もあった気がする。
銭湯でさっぱりした後の食事はいっそうおいしかったし、親にとっても湯上がりの後のビールは格別だったから、自転車をこいで毎週のように銭湯に行ったものだ。
寂しいが、そんな時間にも必ず終わりがやってくる。それでも、銭湯イベントは僕ら家族にかなり根付いていて、子どもが大きくなった今も時々誰かが思い付いたように「今日銭湯行かない?」と言いだすと、いそいそと出かけることもある。
ちなみに、ずっと男達ばかりの話のようだが、母親も一緒なのは言うまでもない。ただ、いつになっても、母親がお風呂から出てくるのが待ちきれない男3人ではある。