人気料理家の栗原はるみさんを母親に持つ栗原心平さん。子どものころのことや共働き家庭に育ち感じたことなどについて聞いた前回の記事に続いて、2回目の今回は、忙しい生活のなかでも要所要所で豊かな愛情を示してくれた両親への思いや、子どもと楽しむ料理などについて語ってもらいました。

母からのダメ出しが、仕事への意識を高めてくれた

日経DUAL(以下、DUAL) 小学生のころから料理をしていた栗原さんが、本格的に料理を仕事にしようと考えたきっかけは何だったのですか?

栗原心平さん(以下、敬称略) 中学生や高校生のころ、母が仕事をしていた雑誌の編集者の方に、食事を作って出していたことがあったんです。その編集者が、ある雑誌の編集長になったときに、「もし良かったら連載をやってみない」と声を掛けてくれました。僕がちょうど社会人1年目のことです。そうして雑誌の仕事を始めたのが、この世界に入ったきっかけです。

 料理の撮影風景は子どものころから慣れ親しんでいましたし、編集者やカメラマン、ライターの方々と一緒に物を作るクリエーティブな世界に引かれていたのもあったのでしょうね。2年間の連載を経てそのままこの世界に入ることができたのは、今にして思えばとても幸運でした。

DUAL 料理家の先輩として、お母さんからアドバイスされたことはありますか?

栗原 活動し始めて少し経ったころ、 「ちゃんとするならする。しないなら、やめたほうがいい」と言われたことがありました。

 仕事にも慣れ始めて、雑になっていたところがあったんです。僕は料理がものすごく速いんですが、速くても雑ではダメと母は思ったのでしょうね。

 そのころ、頭だけで考えて試作もほとんどせずに、料理名を思い付いた状態のままで撮影現場に行っていた時期がありました。現場で料理を組み立てても大丈夫だと、慢心していたんです。今思い返してみると、申し訳ない思いです……。

 僕の場合、苦労無く料理の仕事を得ることができ、とても怖いことなんですが仕事をなめていた部分があった。それを母が感じ取って、僕に注意したんだと思います。

 言われたそのときは、少しむっとしたことも覚えています。それでも、今もとても記憶に残る出来事で、その後考えを改められたのは、やはり母の言葉があったからですね

次ページから読める内容

  • 100回試作する母は偉大な存在。でもプレッシャーに思ったことは無い
  • 要所を外さない愛情表現が、子どもの安心感を生む
  • たった100円オーバーでも「約束と違う、返品してこい」
  • 子どもと2歳から一緒に料理。鍋やピザを楽しむ

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