特集「ワーママと赤ちゃんの安眠計画」の第2回は、第1回「翌日仕事なのに子どもが夜泣き!が改善する方法」に続いて、赤ちゃんの夜泣き・睡眠サポートのプロ、夜泣き専門保育士の清水悦子さんのアドバイスを紹介します。
 第1回では、赤ちゃんの生活リズムの改善法を紹介しました。今回は、赤ちゃんの寝かしつけ方の見直しや“断乳”も含めた対策、「パパが寝かしつけをすると、赤ちゃんが上手に眠れるようになる」というコツなどについてお届けします。

赤ちゃんが深く眠れないのは当たり前。何もしないで2~3分見守る

 こんにちは。夜泣き専門保育士の清水悦子です。前回の記事に続いて、ママと赤ちゃんがぐっすり眠るためにぜひ実践してほしいことをお話ししていきます。

 眠りには「レム睡眠」という浅い眠りと、「ノンレム睡眠」という深い眠りがあり、人はレム睡眠とノンレム睡眠を1セットにして、一晩のうちに何セットも繰り返しています。

 1セットにかかる時間は大人の場合は90~100分。一方で新生児は40~50分、生後3カ月は50~60分、2歳は75分、そして5歳でようやく大人と同じ90分に近づきます。

 赤ちゃんは眠るのがまだ上手ではないので、眠りが浅くなったときに次の深い眠りへの切り替えがうまくいかず、目を覚ましてしまうことがたびたびあります。また、睡眠自体も大人より浅いため、赤ちゃんが夜中に何度も起きるのはごく自然なことです。

 寝ている赤ちゃんが40~60分おきに泣く場合は、毎回ママに何かをしてほしいと要求しているわけではありません。浅い眠りのときに、大人も寝返りを打ったり、寝言を言うのと同様、これは赤ちゃんの「寝言泣き」の可能性が大。そんなときは、まずは何もしないで2~3分見守ってみるのが一番です。自力で再び眠りにつくのを待つのです。

 ここで注意したいのは、ママが過剰に反応しておっぱいをあげたり、抱っこをしたりして手を貸してしまうと、浅い眠りのときに起きるクセがついてしまい、再度寝かしつけが必要となりママが大変になるということ。

 夜間2~3回どころか、5~6回もおっぱいで起こされてしまうと、ママの睡眠が妨げられますし、赤ちゃんにとっても睡眠中の成長ホルモンの分泌に影響を受けることになってしまいます。

 「寝言泣きをスルーすること」も、夜泣き対策の重要なポイントです。ベッドの感触、寝室の雰囲気などに赤ちゃんが自分で安心を感じて、親の手助け無く、自力で眠りにつけるように見守ってあげましょう。

眠ることはジャングルに放り出されるのと同じ!?

 赤ちゃんにとって、「眠る」ことは「恐怖」や「不安」につながるものなのではないかと私は考えています。眠っている状態というのは、いつ外敵に襲われるか分からない無防備な状態。赤ちゃんはたった一人でジャングルに放り出されるのと同じ、不安な状況にいるのです。

 だから赤ちゃんは「確実に寝ても大丈夫な状況だ」と思わないと、すんなりとは寝てくれません。ポイントは赤ちゃんが心地よく眠れるよう「安心感」を与えること。この安心感は毎日の習慣によってつくられます。

 無意識にママが始めた寝かしつけ法を、赤ちゃんは生まれてからすぐ、安心して眠るための条件として覚えてしまいます。その結果、赤ちゃんは「いつもと同じように寝かせてくれること」を強く望むようになり、夜中に目を覚ましたときも同様のことを求めます。

 今の寝かしつけ法が、ママにとって負担がないか自問自答してみましょう。場合によっては寝かしつけ法を変える必要があるかもしれません。

 まずはチェック!

 1つでもチェックが付いたら、寝かしつけ法を見直すときかもしれません。もちろん、今の状況がママにとって負担でなければ、無理に変える必要はありません。

 では、具体的な寝かしつけ法をみていきましょう。

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