“省く”のではなく、いかに効率よく料理を作るか

DUAL とはいえ、働くお母さんはなかなか料理に手をかけられないものです。栗原家にも時短メニューってありましたか?

栗原 「時短」の捉え方が違うのかもしれませんが、いかに効率よく料理を作るかという考え方はあったと思います。例えば、昆布だしをとるのには時間がかかりますよね。なので、朝出かける前に昆布を水につけておけば、帰宅後の料理がスムーズになるとか。

DUAL おお〜っ、さすが栗原家。忙しいからだしを取るのを省く、という考え方ではないのですね。

栗原 朝、つけておくだけだから実は簡単なんです。それだけで、料理が格段においしくなるのだから、やらない手はありません。どちらかというと、段取りを考えて先にやっておけば楽でしょ、という考え方かもしれませんね。

DUAL お母さんのお料理で特に好きだったものは何ですか?

栗原 麻婆春雨! 出来立てではなかったので汁をたっぷりと吸っているのですが、その春雨をごっそりと熱いごはんにかけ、ずるずるとすすりながら、ごはんをかきこむ……たまらなく好きでした。

 僕が小学校のころ、土曜日は授業が昼までしかなかったので、母が仕事でいなくても、家に昼食が用意されていました。「今日は麻婆春雨」と分かったとたん、一気にハイテンション。

 自分でもたまに作りますが、母の作る麻婆春雨は特別なんですよ。時々実家に昼時に立ち寄ると、今でも母が作って待っていてくれるときがあって、やっぱりテンションが上がりますね。

食器は各自で洗うのが栗原家のルール

DUAL 栗原家では食卓の決まりごとは何かありましたか?

栗原 食に関するしつけは厳しかったな。特に好き嫌いや食べ残しをすると叱られました。ただ、うちでは大皿に盛った料理を中央に置いて、そこから取って食べるスタイルだったので、嫌いなものはこっそり避けたりもしてましたけどね(笑)。

 箸の持ち方も厳しかったですよ。迷い箸やねぶり箸などをするとよく注意されました。食事の最中に肘をついたら一喝ですし、膝を立てようものなら手が出たこともあったんじゃないかな。

 そして食後は、必ず自分が食べた食器は自分で洗う、というのがルールで、食器を洗うまでが食事なんだと教え込まれました。うちは比較的父が厳格で、母がそれをフォローする役回り。ですが、食事の時間に限っては両親ともに本当にしつけが厳しかったです。

DUAL 普段はお父さんとお母さんでしつけの担当が違ったんですね。