小さな子には社会のマナーやルールを目標に
家族旅行では、その旅における各人の目標や役割を定めてみましょう。未就学の子どもなら、「公共の乗り物で静かにする」「あいさつを大きな声でする」「荷物は自分で持つ」など、社会のルールやマナーで構いません。時間と場所が区切られる旅では小さな目標を設定しやすく、それをクリアすることで達成感や充実感を得られます。
この成功体験の積み重ねが、「やればできる」「できると楽しい」という自己肯定へつながるのです。
その際、気を付けたいのは「なぜそうしなければいけないのか」という理由を説明し、子どもが納得して行動できるようにすること。さらに親は自らが手本となり、子どもが達成できたときには褒め、努力についても認めることが肝心です。
公共機関での移動については、「子どもが騒いだらどうしよう?」と頭を悩ませるママ・パパの声が多く聞かれます。でも子どもに「静かにしようね」と言いつつ、親はスマートフォンに夢中ということはありませんか? 子どもだって移動中は暇を持て余しますから、これでは納得いきません。
移動時は親子のコミュニケ―ションを深める場として捉え、一緒に本を読んだり手遊びをしたり、景色や旅先のことを話したりして過ごすのが理想的。一緒に過ごすことでマナーが身に付き、子どもの成功体験となり、さらに親子の絆も深まります。スマートフォンも、こういった親子のコミュニケーションツールとして活用するのはいいですね。