ポイント3:壁の色を自分で決めさせると部屋が片付けられるようになる

 個室を与えることは、子どもの“インテリア力”を高めるチャンスでもある。壁紙やカーテンなどは、ぜひ子ども自身に選ばせてほしいと河崎さんは力説する。

 「色や柄などはいつでも変えられるので、思い切って遊んでいいでしょう。自分でインテリアを決めると部屋に愛着が生まれ、片づけられるようになるという調査データもあります。家を建てたりリフォームしたりするときは、ぜひ子どもにもインテリア選びに参加してもらってください」

 子どもにインテリアを選ばせるときには、親がつい口をはさみたくなるところだが、グッとガマンして自主性を尊重することが大切だ。

 「壁は白でなければ、などと決めつけてはいけません。子どもたちを集めてワークショップなどをすると、どの子も先入観がなく色のコーディネートが上手なことに驚かされます。男の子の兄弟がカーテンの色を選ぶときに、『右は弟用に青、左は兄用に緑』などと色分けしているケースもありました。また絵を飾るときなど、親の目線で飾ると小さい子には見えにくくなってしまうので、あくまで子ども目線で好きな場所に飾らせることが大切です」

左は一部の壁の色を変えてみた子ども部屋。白一色の場合とは部屋の印象がかなり違う。右の例ではカーテンの柄も工夫している
左は一部の壁の色を変えてみた子ども部屋。白一色の場合とは部屋の印象がかなり違う。右の例ではカーテンの柄も工夫している

 子どものインテリア力を高められるよう、積水ハウスでは無料プログラムの「Webすまい塾『Special Lesson:子どものためのインテリアレッスン』ウェブこどもインテリア」(http://www.sekisuihouse.com/sumaijyuku/about/index2.html)をサイト上で公開している。立体的な間取りの壁紙やカーテンを自由に選び、家具などのレイアウトを変えられる。気に入った部屋ができたらプリントアウトも可能だ。こうしたソフトを使って練習してから、実際の部屋づくりに挑戦してみてもいいだろう。

子どもの成長に合わせてレイアウトできる可動間仕切収納

 子ども部屋の間仕切りを自由に変えられるアイテムとして、積水ハウスでは可動間仕切収納「ヴァリエス」を用意している。収納内のハンドルを回すと天井部分が上下するので、場所を移動させて簡単に固定できる。

 「最初は部屋のコーナーに置いておき、間仕切りが必要になったら真ん中に移動させればよいでしょう。扉に長い把手が付いていて、小さい子でも開け閉めしやすくなっています」(河崎さん)

 部屋を2つに完全に分けたあと、子どもが独立したら夫婦それぞれの空間として利用することもできる。長く使える一生もののアイテムだ。

写真の真ん中にある扉付きのものが可動間仕切収納「ヴァリエス」。柔軟に部屋を仕切れるのがポイントだ
写真の真ん中にある扉付きのものが可動間仕切収納「ヴァリエス」。柔軟に部屋を仕切れるのがポイントだ

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