子供のネット依存問題がメディアで頻繁に話題となるので、気になっている方も多いだろう。低年齢のうちからスマホやタブレットに触れる影響で、ネット依存になる幼児や小学生も現れている。子どもがネット依存になる前の早めの対策が必要だ。現状と対策はどうなっているのだろうか。

 日々、日本中で様々なスマホ・携帯電話やSNSがらみの事件が起きている。DUAL世代も例外ではない。当連載では、新聞で見つけた実際の事件を取り上げ、そこから学ぶべき教訓を考えていく。子どもとの話題のきっかけとしてご利用いただければ幸いだ。

事件を読む! スマホで子守に日本小児科学会が警告! 将来的には依存も

今回取り上げる記事の一本目はこちら。


◇日本経済新聞 スマホで子守、長時間はダメ 成長に悪影響の恐れ
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG16001_W4A410C1CC0000/

◇記事のポイント◇
○日本小児科学会が2013年12月、「スマホに子守をさせないで」ポスターを作成。親子のコミュニケーションを阻害し将来的には依存も
○東大の准教授は「2歳以下の子どもにはあまり見せない方がいいが、短時間の利用で神経質になりすぎることはない」

 日本小児科学会が子どものスマホの長時間利用に対して警鐘を鳴らしているという。医学的に見ても、スマホの長時間利用は問題につながる可能性があるというわけだ。幼児にとって、保護者とのコミュニケーションは、あらゆる対人におけるコミュニケーションの基礎となるものだ。親子間のコミュニケーションが減少することで、将来的な弊害につながる可能性がある。また、幼い頃から利用することで、ネット依存になりやすくなることは間違いない。

 ただし、記事内でも書かれているとおり、短時間の利用が即問題になるわけではない。保護者とのコミュニケーションを減らすことなく、時間を決めて利用するなら問題はないはずだ。

 最近は、幼稚園や保育園でiPad等のタブレット端末を利用した「デジタル保育」が始まっている。タブレットを使ったひらがな練習や発表などを通して、発表力や表現力、理解力が伸びたという現場の声もある。家庭で取り組める学習アプリも多数存在する。

 子どもとの向き合い方、避けては通れない子どもとデジタル機器との付き合い方を考えさせられる記事なのではないだろうか。