凡才を秀才に育てる、脳の構造の仕組みとは?

 ダイナミックセンターコアの神経回路は、情報処理を繰り返しながらグルグルと回る無限のループ状になっているため、繰り返し考えることによって、「気持ち」→「思い」→「心」が階層的に深まっていき、やがて常識を超えた新しい発想を生み出すようになる。

 これが、あらゆる分野で一流と超一流を分かつ脳の構造の仕組みとなり、凡才を秀才に育てる基礎になるのだ。

 ここにヤマハ音楽教室のやり方を当てはめてみよう。音楽や歌を「好き」「楽しい」と幼児が判断すれば、それが自己報酬神経群やリンビック・海馬回に持ち込まれる。この思考を繰り返しの練習で反復することによって、脳への刺激が強まっていくということになる。

 「最近は効率を重視することがいいとされる風潮にありますが、脳の思考力を存分に発揮させるには、時間をかけて繰り返し考えることが必要です。子供たちには、せかすことなく時間をかけてじっくり考える習慣を身に付けさせなくてはなりません」(林氏)

 個々の能力がいかに優れていても、それを上手にまとめ上げる脳の仕組みを知らなければ、実力を発揮することはできない。反対に、脳の仕組みに沿ったやり方をすれば、実力以上の成果を上げることも可能になる。ヤマハの音楽教育メソッドは、このダイナミックセンターコアを刺激するに相応しいシステムだ、と林氏は言う。

 次回の記事では、林氏による「育脳の10カ条」をご紹介する。ヤマハ音楽教室に限らず、子育て期のパパママには知っておいてほしいことばかりなので、ぜひ読み進めていただきたい。

(文/佐藤央明)

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吉井 妙子著/日経BP社

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