アメリカ人ママの、働く母としての選択と決意
日本でもアニメで人気を博した「ムーミン」は、フィンランドの国民的キャラクター。森の妖精として暮らすムーミンは、ただかわいいキャラクターではなく、その物語にフィンランド人の生活に根付く考え方や哲学が含まれているという。
そんな日本とフィンランドの架け橋的存在であるムーミンを公式大使として採用したのが、東京・赤坂に1月にオープンしたばかりの「ムーミン・インターナショナル幼稚園」(以下、ムーミン幼稚園)。同じくオープンしたばかりのスカンジナビアン・センターのビル内にあり、訪問した当初はまだオープン1カ月余りということもあって、児童は3人。アットホームな雰囲気の中で、独自のプログラムが行われていた。
建物の1階が幼稚園。ムーミンのイラストは所々に小さくある程度で華美に飾らずシンプルな室内。ムーミンハウスは子どもの好きな隠れ家だ
ムーミン幼稚園の創設者は、グアテマラ出身のアメリカ人ママ、バーバラ・ザモーラ・ヴァータヤさん。フィンランド人の夫の仕事で7年前に来日した。日本で幼稚園を始めようとしたその大きな挑戦の理由を聞いてみた。
「日本では、保育園=福祉、幼稚園=教育という枠組みによるジレンマのようなものを感じます。子どもが生まれたとき、自分の子どもにとって最適な教育と環境を与えられる場所に置いてあげたいと思ったのです。では、何が“ベスト”なのか。料金? 立地? 教育? 親として環境を選ぶときの基準はいっぱいありますよね。ただし、働いている母なら、『働くために預ける場所を確保しなくては!』ということが最初にきてしまう。そうすると選択肢が、一気に狭められてしまうのは残念です。働いていて多少はお金の融通が利くのだからこそ、やっぱりいい環境を与えてあげたいですよね。だったら自分で始めようと思ったのです」
子どもにどんなふうに育ってほしいのか、どんな環境を与えてあげたいのか、バーバラさんは夫と何度も話し合ったという。そして、幼児教育、子どもの脳の発達と教育、子育てと周囲の環境との関連などについて様々な研究結果を調べ、文献を読みあさった。
次ページから読める内容
- 多言語教育が子どもの脳を活発化
- 未来の社会をつくる一番の資源は子ども
- 多言語環境で育つことで、自分の核を見つけられる子になる
- フィンランド式教育は1カ月30万円から
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