2月上旬、2015年度の中学受験が終わり、すべての受験生の進路が決まったことと思います。2015年度の首都圏の国立・私立中学受験者数はおよそ4万5000人。そのすべての子が志望校に入ることができたかといえば、もちろんそうではありません。

「一般に中学受験の勉強は小学3年生の冬から始まり、6年生の2月まで3年間頑張らなくてはなりません。しかし、中学受験で第1志望の学校に行ける子は全体の約3分の1。残念ながら残りの約3分の2の子は、第2志望、もしくは第3、第4志望の学校へ通うことになるのです」

そう話すのは、『中学受験 合格して失敗する子、不合格でも成功する子』(講談社)の著者である田中貴さんです。田中さんは中学受験塾の指導者として、たくさんの親子を見てきました。中学受験は試験で決まるものなので、合格か不合格かのどちらかに分かれます。もちろん受験をするからには合格させたい。でも、万が一、不合格だったとき、親は子どもにどう向き合えばよいのでしょうか? 田中さんに聞きました。

何が起こるか分からない12歳の受験。だからこそ、事前の心積もりが必要

『中学受験 合格して失敗する子、不合格でも成功する子』(講談社)著者・田中貴さん
『中学受験 合格して失敗する子、不合格でも成功する子』(講談社)著者・田中貴さん

 「中学受験は12歳の子どもが挑む入学試験です。小学生で子どもがまだ未知数なぶん、どうしても高望みをしてしまう傾向にあります。しかし、そうはいっても12歳はまだ子ども。子どもがすることに『絶対に大丈夫』はないのです」(以下、田中さん)

 「東京都と神奈川県の入試解禁日に当たる2月1日には、首都圏の受験生のほとんどが試験に臨むことでしょう。その翌日、翌々日も恐らく受験日として設定しているはずです。では、もしあなたのお子さんが1月31日にインフルエンザに罹ってしまったらどうしますか? また、絶対に合格すると思っていた学校が不合格だった場合はどうしますか? 中学受験には、そういうリスクがあることを常に親は考えておかなければなりません。ところが、多くの親が『わが子に限っては…』と甘く見てしまいがちなのです。それでは、何か起きてしまったときに動揺するだけです」

 では、親が事前にすべきこととは何なのでしょうか? 風邪やインフルエンザの対策としては、病院で予防接種を受けさせたり、日ごろからうがいや手洗いをさせたりするしかないでしょう。万が一、罹ってしまった場合は、病院で薬をもらうなどし、対応するしかありません。けれど、受験校選びにおいては「事前の戦略次第で“合格”を勝ち取ることができます」と田中さんは話します。

 「最初に一つ決めておかなければならないことがあります。それは、どんなことがあっても公立中には行かないのか。それとも志望校が不合格だったときは、公立中に行くことも視野に入れるか、を選択することです」

次ページから読める内容

  • 公立中への進学も視野に入れるかどうかで、受験校は変わってくる
  • 人は失敗から学ぶもの。中学受験で子どもの人生は決まらない

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