保育園から小学校へ上がる春、子ども以上に親が緊張しているかもしれません。「小1の壁」とはどんな壁なのか、それを乗り越えるために今からしておくべきことは何なのか、乗り越えた先には何が待っているのか……。次から次へと疑問や不安が思い浮かんできますね。
 今回、小学1年生の子どもを持つ3人の先輩ワーキングマザーに集まってもらい、これから経験する人に役立ちそうなノウハウや体験談を語ってもらいました。この問題が決して人ごとではない、日経DUALの編集部員達も参加。実用情報がたっぷりの座談会の様子を2回に分けてお伝えします。
 お熱あり、涙あり、寝かしつけまでの一本勝負あり。「入学前のTo Doリスト」や「先輩ママの帰宅後タイムテーブル」もありますので、ぜひ参考にしてください。

【座談会参加者プロフィール】

●鹿島さん(仮名) 外資系企業勤務。子どもは小学1年の娘と、10カ月の息子の2人。フランス人の夫は育児に非常に協力的だが、仕事は多忙を極める。両親は関東近郊に住んでいるが、日々のお迎えなどでは頼れない。

●竹田さん(仮名) 高校教員。小学1年の娘が1人。同じマンション内に自分の両親が住んでいる。夫は夜の帰りが早ければ夕飯を作って子どもに食べさせるなど、普段から育児に協力的。

●杉山さん(仮名) 外資系企業勤務。小学1年の息子を育てるシングルマザー。海外出張が多く、そのときは関東近郊に住んでいる両親に預けるが、普段の生活では長年お願いしているシッターさんが頼み。

プリントが「ナナメ読み」できるようになる日まで

羽生編集長 私も今年小学校1年生になる子どもがいます。「小1の壁」は上の子のときに経験済みなのですが、久しぶりなのでちょっと緊張。今日は読者の皆さんと同じ気持ちで、先輩ワーママに色々と聞いていきたいです。まずは、新小1のママ・パパが気になる4月から夏休みごろまでのことを振り返っていただこうと思います。皆さんにとっては1年前、入学したてのころは学校からもらってくるプリントの数に驚いたでしょう?

鹿島 本当にノイローゼになりそうでした。

竹田 重要なプリントとそうじゃないプリントが一緒になって、かばんにたくさん入ってきますよね。提出が必要なものだけちゃんとより分けてとっておかないと、他と紛れてしまうので大変でした。

杉山 最初は、全部丁寧に読んでいたんですけど、そのうち、肝心なものだけ見ればいいことに気づきました。1年経った今は要領を得て、「ナナメ読み」ができるようにまでなりましたよ。

鹿島 最近では枚数も減ってきましたね。入学当時は「これがずっと続くの?」と焦りましたけど。

縫い物は無理して手製の必要なし!

―― 入学前に用意するものとして縫い物もありませんでしたか? 忙しいなかでどう対応しました?

竹田 私は何となく自分で作りましたが、学校に行ってみたら、みんな既製品のバッグとかランチョンマットとか買ったものを使っていたので、な~んだと。

鹿島 うちは子ども用アイテムがそろう「COLORFUL CANDY STYLE」という店で買いました。男子用、女子用で色々な柄があって、学校の指定サイズに合ったものが買えたり、同じ柄で全部そろえられたりするんです。ネットでも買えるし、おすすめですよ。

一同 へぇ~。

杉山 私は全然作る気がしなくて「好きなの買ってあげる」って言ったところ、息子に「ママに作ってほしい」と言われてしまったんです。普段そんなことをあまり言わない子なものだから、慌てて4月に入ってミシンを奥から取り出し、作りましたよ。早めにやっておけばよかった……。

竹田 縫い物以外では、いちいち子どもの名前を入れなくてはいけないものが最初たくさんあって、私はそのタイミングで女の子用のガーリー「テプラ」(KING JIM)を買いました。一気にできるのでとても便利でしたよ。

鹿島 私はネットでシールを買ってしまいました。ちょうど下の子の出産時期だったので、買ったシールを夫と母に預けて、全部貼ってもらったんです。

杉山 私もシールは買っておいたんですけど、鉛筆の名入れを文房具店などに頼んでおけばよかったと思いました。鉛筆はシールだとすぐ剥がれちゃうんですよ。

―― その他、今だからアドバイスできる「入学までにコレだけはやっておきたいこと」を挙げてください。