子どもが小学校に入学するに当たって、子どもの預け先などの問題に直面する「小1の壁」。日経DUALが実施した「小1の壁」に関する読者アンケートでは、実際に「小1の壁」を経験した共働き家庭がどんなことを大変に感じ、何をやっておくべきだったと思ったかが明らかになりました(上「子どもの小学校入学で宿題、防犯、働き方に不安」)。今回は、多くの人の頭を悩ませる「働き方」に焦点を当ててアンケートの結果を紹介します。先輩ママ・パパ達はどうやってこの壁を乗り越えたのでしょう。

 

 2月4日~18日に実施したアンケートでは、312人の回答が寄せられました。「小1の壁」に際して、働き方を変えなければならないと悩む人は多いでしょう。実際にどのくらい変化があったのか、どのように働き方を変えたのかについて見ていきましょう。

経験者の6割が多かれ少なかれ働き方を変えた

 今回、未経験者からの自由回答で目立ったのは、「“もう子どもが小学生になったんだから仕事をもっとしろ”という空気が職場にある場合、どう乗り切ったか」「どうやって職場の理解を得たか」「子どもが小学校に上がるのをメドに、子どもへの負担を考えて仕事を辞めようと思うが、その必要はあるか」といった仕事との両立に関する先輩ママ・パパ達への質問。共働き家庭にとっては切実なテーマです。

 夜間保育&学童保育所を運営し、「小1の壁」に詳しい認定NPO法人あっとほーむ代表の小栗ショウコさんは、「子どもが小学校に上がると預かり時間が短くなったり、平日の学校行事も増えたりとこれまで以上に大変になるんだということを、上司との面談や職場で事あるごとに話しましょう。できれば子どもが年中くらいのうちから、余裕を持って少しずつ。そして、そういう状況でも仕事を続けていきたい気持ちがあるのだということを周囲に伝えておきたいですね」とアドバイスします。

 それでは、実際にどのくらいの人が働き方に変化があったと答えたのでしょうか。

【経験者に伺います】

 「小1の壁」の経験者で働き方に変化が「あった」と答えた人は27.1%、「少しあった」と答えた人もそれを上回る35.3%、合わせて全体の6割以上の人が多少なりとも子どもが帰る時間に家にいられるよう、働き方を変えたと回答しています。

 一方で、「ほとんどなかった」人は20.6%。「まったくなかった」という人も15.3%いました。

 具体的に「あった」「少しあった」と答えた人の働き方はどのように変化したのでしょうか?