保育園と学校では管理指導表の中身に相違点がある

 「保育所におけるアレルギー疾患生活管理指導表」と「学校生活管理指導表(アレルギー疾患用)」は共通点も多いですが、相違点もあります。

 「食物アレルギー」の「原因食物」の項目を参照すると、学校用では「診断根拠」、保育園用では「除去根拠」となっています。これは、保育園児だと、まだ食べたことがなく「未摂取」で除去扱いになっていることがあるためです。
 除去根拠は、①明らかな症状の既往 ②食物負荷試験陽性 ③IgE抗体等検査結果陽性 ④未摂取 の4種類あります。
 保育園児がこの管理表を使うと、例えば、卵は症状が出たことがあるから①の「明らかな症状の既往」、ピーナッツは血液検査で陽性反応が出たから③「IgE抗体等検査結果陽性」、甲殻類は食べたことがないので④「未摂取」、というように、アレルギーの詳細が把握できて適切に管理できます。

 一方で、アレルギー専門医による正しい診断・指導が行われていないと、「不確定な診断による念のため除去」が増えるため、「除去根拠」の③や④の項目がずらりと並び、食生活が著しく制限されるばかりか、園の対応も大変になります。

 学校用の管理指導表には「未摂取」の項目はありませんが、「アナフィラキシー病型」の項目に「運動誘発アナフィラキシー」があります。これは、小学生~中高生の約6000人に1人の割合で起きる珍しいタイプで、特定の食べ物を食べて、数時間以内に運動したときのみに現れるアナフィラキシー症状です。ただ食べただけ、運動しただけでは起きません。ショック症状を引き起こす可能性が高いので、このアナフィラキシーを持っているお子さんは、5時間目の体育の授業には注意が必要です。