重い合併症に警戒。400~1000人に1人の割合で起こる難治性難聴が怖い
おたふく風邪は感染しても症状が出ないまま終わってしまう不顕性感染や、症状が出ても軽く済んでしまうことが多いですが、時に重い合併症を起こすことが知られています。
安静にしていれば防げるというものではなく、おたふく風邪にかかった子の一定数に起こるものなので、「うちの子はならない」という保証はありません。主な合併症は以下の通りです。
おたふく風邪で怖いのは、これらの合併症です。ワクチンで予防することがとても大切です。
「任意接種=必要ではない」は誤った認識。認可されたワクチンはすべて受ける
おたふく風邪ワクチンは世界の先進国の多くで2回の定期接種なので、流行は見られません。しかし、日本では任意接種のうえ、1回のみの接種が習慣になっているため、毎年約60万人の子どもがかかり、重い合併症に苦しむ子もいます。
接種費用は自己負担ですが、任意接種だから打たなくてもいいワクチンということではなく、すべての子どもが接種すべきワクチンです。
1回接種だと何割かの人が感染してしまいますが、2回接種ならほとんどの人が感染を防げて、髄膜炎や難聴といった合併症を起こす確率を下げることができます。
感染しやすい年齢を考えると、1歳で1回目を接種し、1回目の接種から2~4年後に2回目を接種するのがおすすめです。
その年齢を過ぎてしまったお子さんはもちろん、大人でもかかったかどうかはっきりしない場合は、2回接種をおすすめします。過去に感染した人がワクチンを接種しても問題はありません。
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