お腹がポッコリと出て、お尻がたるみ、体型のくずれが目立っていた女性が、姿勢を整える施術を行っただけで印象がスッキリと変わった――。
 トリノ・北京・ロンドンパラリンピック日本代表のトレーナーとして活躍するボディデザイナー花岡正敬さんのスタジオでは、多くの人がこのような経験をしているそうです。
 この連載では、花岡さんの著書『たった1分でお腹が凹む「やせる姿勢」のつくり方』から、忙しいママでも凹んだお腹を手に入れられる、簡単ダイエットのノウハウを紹介します。第2回は、正しい姿勢とはどういうものかについてお話しします。

お腹の筋肉バランスが姿勢改善のポイント

 「意識していれば、本当に姿勢はなおせるものなのでしょうか?」

 このような質問をされたとき、私は決して気休めを言わず、正直に答えるようにしています。

 「姿勢は必ず変えられますよ。ただし、意識するだけではダメですが……」と。そう、意識しているだけではダメなのです。

 そもそも、姿勢に悪いクセがついてしまっているのは、体のどこかの筋肉が硬くなったり、縮まったり、伸びたりして骨盤にゆがみがあり、インナーマッスルが使えていないことをあらわしています。

 そして、悪い状態を、脳が間違って〝当たり前の姿勢〟とインプットしてしまっているのです。この状態のまま姿勢をよくしようと努力しても改善はしません。

 こういう場合は、ゆがんだり、硬く縮まっている筋肉をゆるめ、骨盤がゆがんで使えないインナーマッスルや、伸びてうまく働けなくなっている筋肉を、正常に働けるようにシフトしていく必要があります。

 姿勢を正すには、まず、お腹の奥の「姿勢を支える筋肉=インナーマッスル」を使える状態にしておかなくてはなりません。このステップを踏んでいない不良姿勢の人が、正しい姿勢をとろうとしても、結局は不自然な姿勢にしかならないのです。

 要するに、まずは姿勢のゆがみの根本原因をきちんとケアする。そのうえで、正しい姿勢を意識して習慣にしていくべきなのです。