水痘ワクチンは2014年10月に定期接種化(2回接種)され、対象となる1~2歳の子どもは無料で受けられるようになりました(0歳児は定期接種対象外)。田中秀朋医師による解説をお届けします。
患者の8割が5歳未満。感染力が強くきょうだい間感染は避けられない
水ぼうそうは「春先に流行する病気」と思われていましたが、今では季節を問わず、1年を通じて流行が見られます。園や学校などの集団生活では、ときに大流行することがあります。
発症する患者の80%以上が5歳未満で、特に1~2歳に集中しています。早くから保育園に通っている子は0歳児でもかかることがあります。
水ぼうそうは「水痘帯状疱疹ウイルス」によって起こる病気です。主な感染経路は、くしゃみやせきなど唾液からの「飛沫感染」、手すりやタオルなどについたウイルスを触ることでの「接触感染」、空気中に漂うウイルスを吸い込むことでの「空気感染」があります。
発症者がその場にいなくても、発症者が過ごした部屋に30分以内に入れば、空気中に浮遊したウイルスを吸い込んでうつることもあります。患者と直接接触しなくてもうつるため、どこでもらってもおかしくない病気なのです。