保護者会やPTAに人気 ファイル共有やタスク管理ができるサイボウズLive

 企業向けグループウェア市場でシェアNo.1を誇るサイボウズ(東京・文京)も個人向けのサービスに注目し、無料のグループウェア「サイボウズLive」を開発した。サイボウズLiveでは、招待したメンバー限定でチャットやファイル共有、タスク管理ができる。サービス利用の約9割が10人以下のグループで、2014年10月にはユーザー数が100万人を超えた。

共有フォルダでファイルを管理したり、タスクごとにスレッドを立てられるので見やすい
共有フォルダでファイルを管理したり、タスクごとにスレッドを立てられるので見やすい

 「夫婦共に忙しいので、保育園での出来事や家族の予定などを共有するのにサイボウズLiveを使っている」と話すのは共働きの会社員、今村としきさん(40)。「メモ感覚でお互いが思いついたときに入力できるので、備忘録として活用しています。家族間で伝え忘れがなくなり、新規の予定の調整が早くなりました。事前に情報共有しているので、イベント当日の行動も効率的です」

 今村さんは保育園の保護者会にもサイボウズLiveの活用を提案。「導入後はデータや資料共有が楽になりました。仕事の合間や空いた時間に確認できるので便利ですね。時間がない共働きの役員同士で効率よくやり取りできるのがうれしい」と話す。

 これらのサービスはいずれも、限定されたメンバーで利用できるのが特徴。人気となっている背景には「子どもに関わる情報は限定された環境で共有したい」という共働き世代のニーズもあるようだ。次回は、このDUAL世代のクローズド環境へのニーズやSNSの使い方などを探っていく。

(取材・文/日経DUAL編集部 長野洋子)