経営の修士課程、専門職学位課程を修了することで与えられる学位「MBA」。一昔前は企業から送り出されて、あるいは休職・退職して海外に留学し、取得するのが一般的でした。しかし、ここ10年ほどで国内大学院にも経営学専攻のコースが設立され、働きながら平日夕方や土日に通学し、MBAを取得できる環境が整ってきています。近年は女性の受講生も増加。その中には、仕事と育児を両立しながら、また、育児休暇期間を利用して通学しているワーママ受講生もいます。大学院の現場と、ワーママ受講生の声から浮かび上がる現状をまとめた特集「MBAに挑戦するワーママが増えている理由」。「復帰後に時間の制約を痛感 MBAで学び直す」に引き続き、第3回では、4歳の娘を育てながら週末にMBAコースで学ぶワーママの「勉強時間の捻出方法」「夫との家事育児分担」「自らのキャリアビジョン」を紹介します。

 親の育児サポートがない環境で、フルタイム勤務と4歳の娘の育児を両立しながらビジネススクールに通学し、MBA取得を目指す、サントリービール・企画部の吉井晶子さん(34歳)。前回は、彼女が描いたキャリアプランとMBA取得を決意した理由を紹介しました。今回は、仕事・育児・学習のタイムマネジメントと、MBA取得後の活用ビジョンを紹介します。

夜は早めに子どもと就寝。予習タイムは朝4時~6時

サントリービール・企画部門の吉井晶子さん
サントリービール・企画部門の吉井晶子さん

 グロービス経営大学院のMBAコースを履修している吉井さん。通学は土日が中心。授業は1科目あたり全6回で、1回3時間の授業が隔週で開催されます。通学回数を最小限にするため、1日に複数科目を受講することもあるそうです。通学日には、娘の世話は旦那さんに担当してもらっています。吉井さんがMBA取得を決めたとき、「やりたいならやればいい」と背中を押してくれたのも旦那さんです。

 授業はディスカッション形式が中心。様々なビジネスケース(様々な会社の経営課題を文章化したもの)を使用して戦略を議論するにあたり、予習は欠かせません。吉井さんは平日どのように学習時間を捻出しているのでしょうか?

 吉井さんはフレックス勤務制度を活用し、保育園へのお迎えの時間に合わせ、8時30分~17時を基本勤務時間としています。

 生活のペースは「超・朝型」。夜は、21時30分に子どもと一緒に就寝し、朝4時に起きて6時までの2時間を勉強時間にあてているのです。

 「最初は夜、子どもが寝てから勉強していたんです。でも『早く寝て!』と焦ってイライラすると、それが伝わるようで、かえって寝てくれない。やっと寝かしつけても昼間の疲れが出て、本を開いたとたんに眠りに落ちてしまうことも。そこで、夕食をとりながらビールを飲んで、思い切って子どもと一緒に寝てしまうことにしました。朝には頭もスッキリして勉強もはかどります。最初は起きるのがつらかったけれど、続けていると自然に目が覚めるようになりました。夜の時間は、予定や効率などを気にし過ぎずに、ちょっと適当になるくらいがちょうどいいですね」

次ページから読める内容

  • 夫との家事・育児分担はノールール 「空いた方がやる」
  • 出産前より、今のほうが気持ちは楽
  • 実務のスキルアップに加え、視野が広がった
  • 新たなビジネスモデルを生み、社会貢献を目指す

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