私、クローニン真木の勤める救急病棟は、子どもから大人まで様々な疾患の患者さんがいらっしゃいます。
日本では、救急病院の患者受け入れ拒否が問題視されていますが、アメリカでは Emergency Medical Treatment & Labor Act、略してEMTALA(エムテラと発音します)という法律があり、救急病棟にやってきた患者さんには、患者さんの支払い能力の有無関係なく、さらに病状にもかかわらず「命に関わる疾患かどうか」を見極めるために診察をしなければいけない、という決まりがあるのです。
「妊娠の検査を希望」した患者の年齢を見ると……
したがってアメリカの救急病棟は、医療保険を持たずかかりつけの医師もいない人々にとって、駆け込み寺的な存在。もっと突き詰めて言うと、かなりの数の人々が「町医者」的な感覚で、救急病棟を利用します。なので、ちょっとした風邪や虫歯の痛みといった、本来なら救急ではない病状の時でも患者さんがやって来るのです。実際、本当に重病の患者さんが来たというのに、急を要さない疾患の患者さんで診察室が一杯になってしまった、ということも時にはあります。救急病棟なのに救急病棟として機能していないじゃないかぁ(汗)。
もちろん、そんな時でも「そんな些細なことで、救急病棟に来るなぁ~っ!!!」と、心で思っても決して口に出してはいけない決まりがあります(笑)。
さて、そんな仕事場ではありますが、先日こんなことがありました。