3歳以上は母子分離が基本。ただし、今回取材したクラスでは親もスタジオの端で見学していた
即興芝居に、厳しい演技指導――それでも子どもはいきいき
「よろしくお願いします!」
元気に入室してきたのは、5歳~6歳の女子7人と男子3人。3歳以上は母子分離が基本だが、このクラスでは親もスタジオの端で見学する。
「最初は鉛筆ゴロゴロやりましょう。スタート! ストップ! 遅い! 鉛筆なのになんでグニャグニャしてるの? 次は四つん這いでニンジャ!」
先生の口調は厳しめだが、子どもたちは笑い声が絶えない。
冒頭15分ほどのウォーミングアップが終わり、この日の課題である即興芝居が始まる。
「じいじ、ばあばにビデオレターを送ります。何を話すか1分だけお母さんと相談してから、カメラに向かってやってください。はいスタート!」
1分後、スタジオの中央に戻ってきた子どもたちはひとりずつ、カメラに見立てたガムテープに目線を合わせて、全身を使った芝居を始める。話の内容は即興だ。
ガムテープをビデオカメラに見立てて、祖父母へ送るビデオレターを撮影するというレッスン。ガムテープに目線を合わせて、全身を使った芝居を始める。話の内容は即興だ
子どもの持ち味を引き出すためか、一人ひとり異なるアドバイス
「じいじ、ばあば! ぼくだよ。この前、川に行ってね、魚に指をかまれちゃったんだ。水がすっごい冷たかったんだよ…」
「おばあちゃん! おじいちゃん! わたしね、昨日海へ行ったの。赤とか青とかの、きれいな色の貝をたっくさんみつけたんだよ! ほら、いま持って来てみせてあげるね……」
話の中身に気をとられると手足が動かなくなり、先生から「もっと全身で伝えて!」と指示が飛ぶ。
その子の持ち味を引き出すためなのか、アドバイスの内容は個々に変わる。
一般の年長児といえば、人前に出て注目されることに照れたりするものだろう。だがこの生徒たちは、どう表現するかで迷っても気後れする気配はなく、自分の番が待ち遠しくてたまらない様子だ。先生によれば「即興はセリフを覚えて演じるより難しいのですが、この子たちは喜んで乗っかってくる」のだとか。
子ども達の目線や動きに対して、細かな指導が入る
レッスン終了後、生徒のお母さんふたりに話を聞いた。どんな目的で通い始め、何が変わったのか。そしてスクールを通じて何を身につけてほしいと考えているのだろうか。
次ページから読める内容
- 子どもの「やりたい」を大切に
- 芸能系スクールの満足度は、通わせる目的次第で変わる
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