そこから見えてくるのは、「幼少時にテレビに出られたら一生の記念になる」「できればわが子が注目されたいけれど、そうでなくても本人が好きで頑張るなら本気で応援したい」といった親心だ。

 何かに本気で取り組んで、できたときの楽しさを味わえるのは他の習い事と同じ。ダンスも演技も、個人プレーでありチームプレーでもあるため、本人の達成感とともに、みんなでひとつの作品を作り上げる楽しさや難しさも学ぶことになる。「デビューしていく仲間の本気の頑張りをごく身近に感じられる環境であること」を魅力に挙げるお母さんもいた。

 とはいえ、まだまだスイミングやピアノ教室ほどは身近ではないのも事実。そこで、ここではダンスの「EXILE PROFESSIONAL GYM (EXPG)」、演技の「テアトルアカデミー」という大手2校を事例に、習い事としての芸能スクールをのぞいてみよう。

EXILEの所属事務所が展開するエンタテイナー育成スクール

 EXILE PROFESSIONAL GYM (EXPG)は、EXILEの所属プロダクションであるLDH(代表取締役社長 EXILE HIRO)が国内9カ所と台北、ニューヨークに展開する芸能スクールだ。ダンス、ボーカル、アクト(演技)を含めたすべての表現者=エンタテイナー育成を目的に、国内は東京、宮崎、札幌、大阪、松山、福岡、沖縄、名古屋、横浜で運営している。

 EXILEの所属事務所が運営しているとは言え、入るためのテストやオーディションはなく、アーティストになるためのコースも設置していない。理由は、プロを目指す子もいれば、純粋にダンスをしたくて来る子もいるからだという。

 東京校のインストラクターであり、校長のKAZUYAさんは、スクールの目的をこう話す。