家族で海外旅行に行きたい、でもどこへいけばいいのか、どんな旅行がいいのか、悩んでいる人も多いのでは? フリーライターの松島まり乃さんは、子どもが11カ月の頃から家族で毎年2~3週間、英国旅行を楽しんでいます。なぜ英国なのか。そしてどんなタイプの旅行なのか。松島さんに子どもと出かける海外旅行について、お話を聞きました。

英国コッツウォルズ地方で筆者が毎年泊まっている一軒家。蔦や木々のアーチに彩られた家は広々として使い易く、6人まで泊まることができる
英国コッツウォルズ地方で筆者が毎年泊まっている一軒家。蔦や木々のアーチに彩られた家は広々として使い易く、6人まで泊まることができる

 家族で出かける海外旅行は、家族の絆を深め、異文化に触れることで子どもの視野を広げる絶好の機会。今年は各航空会社の「燃料サーチャージ」が軒並みダウンしているため、海外旅行客の大幅増加が見込まれている。

「今年はどこへ行こう?」と目下、プラン中のファミリーにお薦めしたいのが「英国での滞在型旅行」。筆者は子どもが11か月の乳児の頃から毎年、一家で2~3週間、英国旅行を楽しんでいる。ここでは「英国旅行+滞在型旅行」の魅力とノウハウを、現地情報を交えつつご紹介したい。

ファミリー旅行に英国がお勧めできる4つの理由

 子連れ旅行の目的地として英国をお勧めする理由としては、4点が挙げられる。

理由1「自然:元祖“自然保護の国”ならではの美しい景観に癒される」
 英国は自然環境や歴史的建造物を保護する「ナショナル・トラスト運動」発祥の地。中世から美観意識が高く、大自然と人間の手による建造物の調和が大切にされてきた。特になだらかな丘陵地や森、小川などののどかな田園風景は美しく、忙しいワーキング・パパ&ママの心を癒してくれる。

なだらかな丘陵地に90ほどの町や村が点在する、英国コッツウォルズ地方。羊がのんびりと草を食む光景は、そこかしこで見られる
なだらかな丘陵地に90ほどの町や村が点在する、英国コッツウォルズ地方。羊がのんびりと草を食む光景は、そこかしこで見られる

理由2「歴史:“世界”を動かしてきた豊かな歴史を体感し、文化に浸れる」
 歴史を大切にする英国には、遺跡や歴史的建造物が数多く存在する。エリザベス女王、シェイクスピア、チャーチルなど私たち日本人も歴史の教科書で親しんできた人物たちゆかりの史跡も各地に残っている。子どもにとっては世界史を“体感”出来る貴重な機会となる。

ヘンリー8世の6番目の妻、キャサリン・パーの居城スードリー城内部。ヘンリー8世と6人の妻たちの衣裳レプリカを展示している
ヘンリー8世の6番目の妻、キャサリン・パーの居城スードリー城内部。ヘンリー8世と6人の妻たちの衣裳レプリカを展示している