皮膚科医でありながら、タレントとしても活動する友利新さんは、2014年7月、36歳で初めての子どもを出産しました。自身の子育て、仕事との両立、そして子どもが生まれて気づいた現実などを伺いました。

ともり・あらた:沖縄県宮古島出身。東京女子医科大学卒業。同大学病院の内科勤務を経て皮膚科へ転科。現在、都内2か所のクリニックに勤務する傍ら、医師という立場から美容と健康を医療として追求している。2004年第36回準ミス日本という経歴も持つ。2014年、妊婦の疑問に関して、自身の経験も交えてエッセイ風に回答した『Dr.友利の美人科へようこそ マタニティ外来編 妊娠・出産Q&A64』(講談社)を上梓した。

子どもが出来て初めて気づいた他人の優しさ

──2014年7月に第1子を出産。妊娠期間中はいかがでした?

 「妊娠期間にやり残したことはない!」というくらい充実していました。つわりは苦しかったのですがそれを過ぎたらトラブルらしいトラブルもなかったですね。

──仕事はいつまで?

 出産の5日前までやっていました(笑)。いい子にしていてくれたおなかの中の息子に感謝ですね。今になってみると、もう少し仕事をセーブして妊娠という特別な時間を思いっきり楽しんでも良かったかなと思ったりもしますが。

──36歳で経験する初めての子育てはいかがです?

 人がみんな優しいということをひしひしと感じました。こちらがベビーカーだとデパートでドアを開けて待っていてくれたり、エレベーターの中で声を掛けてくれたり。

 驚いたのは自分も変わったこと。自分が産むまではそこまで子どもに興味がなかったのに、今はどの子もかわいくてかわいくて。こちらも、街中で赤ちゃんや子どもを見ると、つい声を掛けてしまいます(笑)。

──逆に、困ったことは?

 ベビーカーで歩いていると道がガタガタなことが多くて、「東京って子育てに優しくない街だなあ」と感じました。エレベーターやスロープも設置されていなかったり、あっても随分歩かないとたどり着けなかったり。おかげで今は、お出かけ前に歩きやすいルートを下調べする癖がつきました。

 それと、意外とおむつを売っているところがないんです。都心のドラッグストアにはそもそもおむつ売り場がなかったりします。やっと見つけても大容量パックだったりするので、持って帰れなかったり、出先で数枚ほしいというときには困っちゃいますよね。