虐待していないのに通報されてしまっても、ショックは受けないで
私達も何か通報があったら必ず調べにいくというルールがあるため、通報があれば、通報先に伺います。どのご家庭であっても、つい子どもをどなってしまうこともあれば、子どもに大泣きされてしまうことだってありますよね。それで、我々のような機関が訪ねてきたら、「はい、さっき、うちの子をどなってしまいました」と実際に起きたことを言っていただけると助かります。私達は「そうですよね」と言って、親御さんとお子さんに経緯を伺い、安全が確認できれば退出します。
保育園や幼稚園、学校などに連絡して、お子さんに日ごろから問題はないかと確認することもあります。訪問する人は、市役所の担当者の場合もありますが、場合によっては児童相談所の担当者、または警察である場合もあります。基本的には、通報を受けた部署が訪問することになっています。
とにかく、虐待の社会的認知が上がっているので、もし何らかの間違いで、“虐待”をしていないのに通報されてしまっても(できることなら)あまりショックを受けないでください。
新興住宅地で、通報されて関係機関が訪問してきたことをきっかけに、その家のお子さんが外で遊べなくなってしまったという話を聞いたことがあります。でも、敏感に通報していただくのは、社会全体で見れば決して悪いことではないんです。通報のおかげで、本当に支援されるべきご家庭にようやく支援が届くことになります。どなっていただけで通報されたからといって、どうかあまり気にしないでください。