男女の働き方のバランスを整えれば、未来は明るい
日経DUAL 子育てをしながら働く女性が増えてきているとはいえ、外国に比べるとまだまだですよね?
松本洋介さん(以下、敬称略) 先日耳にしたヨーロッパのある国の首長の言葉が印象的でした。「わが国の男性は日本人より働かないが、わが国の夫婦は日本の夫婦より働いている」。つまり、日本では男性が120、女性が30働いているとすると、その国では男性が90、女性が70。合計すれば150対160でその国が勝っている、というのです。
理想だなと思いました。120働く男性を基準にした世の中で、女性にもそこまで働け、というのは無理な話。それに、120働くことが前提なのは、男性としても負担です。男女の働き方のバランスを是正できれば、今以上の成果があげられるわけだから、先々いいだろうなと思っています。
森本千賀子さん(以下、敬称略) 終身雇用が前提で年を経るごとに収入が増えていくという年功序列が崩れていて、専業主婦も幻の職業になりつつあります。ママも働かなきゃいけないし、実際働いている。ただ、確かにフルタイムで正規雇用の人はまだ多くはないですよね。
それでも保育園のお迎え時には、パパの変化を感じます。小5の長男が保育園に通っていたとき、お迎えはほとんどママだった。今、下の5歳の次男の保育園に行くと、半分はパパが迎えに来ています。収入や家事力や育児力を話し合って、分担しているんですよね。
制約社員の管理職はハードル高いが可能
転職エージェントの森本千賀子さん
――時間の制約がある社員は管理職として働けるものなのでしょうか?
森本 まだ、ハードルは高いですよね。実家のサポートを得たり、シッターさんをフル活用したりするなど、支援体制を整える必要があります。また、責任を果たすうえでの時間もそれなりにかかります。
松本 管理職の仕事の内容と時間的制約は、相性が悪いですね。部下を見なきゃいけないので、オフィスにいる必要がある。時間通りに終わる仕事ではないですし、トラブルは時間を選ばずにやってくる。違う形もあるとは思いますが、現状ではまだ相性はよくないですね。
森本 それでも、不可能というわけではありません。私が時短で管理職を務めたときは、当時の上司が理解のある方で、部内の協力体制を万全に整えてくれました。
営業部内に複数のグループがあって、私が第1グループのマネジャーだとすると、私が帰った後のマネジメント業務を、月曜日は第2、火曜日は第3のマネジャーが補完してやってくれたのです。営業部全体で部内のメンバーを育成するという、発想の切り替えですね。
――“街全体で子どもを育てる”という感覚。まさにクロスマネジメント。
次ページから読める内容
- 自分から年収を下げるのは女性の特徴
- 女性の真面目さを生かす職種は「営業」
- ワーママは腹のくくり方が違う
- ワーママは未来の社会も見据える
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