そうじの仕方の勉強にもなる

 床そうじの我が家のやり方は、バケツの水に床用のクリーナーを入れて薄め液を作り、それを漬けたぞうきんでふき、その後水ぶきをしています。これと同じようにやってくれます。私は洗剤付きのぞうきんで全部を終えた後、水ぶきをしていたのですが、メリーさんは、洗剤付き、水だけと2枚のぞうきんを左右に持って交互にふいていきます。私の方法よりはるかに効率が良く、すぐに真似したくなりました。

 最後に、洗面台のそうじ。お風呂用の洗剤とスポンジを使ってくれました。洗面台を残すのは、ぞうきんを洗ったり、バケツの水を流したりして汚れるからだそう。排水も磨いてくれます。

 ここまでやって、ちょうど2時間。あっという間にそうじが完了しました。

 メリーさんを見ていてまず思うのが、とにかくキレイにするスピードが速いのなんの! 「2時間でここまでできるのか!」と驚きが大きかったです。同じ道具や洗剤を使っていても、自分と訓練された“主婦のプロ”との差はとても大きい。

 聞けばそうじ方法のポイントを教えてくれるし、「こんな道具があるとよりキレイになるよ」的なアドバイスもくれます。例えば、私はお風呂そうじに、スポンジと取っ手付きのたわしを使っていたのですが、このたわしが“くつを洗う用のたわし”だったんですよね(知らなかった!笑)。お風呂用のブラシが売っていることを優しく教わりました。

 さらに、お風呂のカビ取り剤が切れていたこと、古い歯ブラシがあれば洗面台の細かな隙間の汚れにも対応できること、キッチンは、スプレータイプの洗剤のほかにクリームクレンザーを使うとシンクにつやが出ることなどを聞き、次回までに用意しておく約束をしました。そうじ方法って、家族から何となく引き継いだ“自己流”なんですよね。指摘されて初めて気づくことがけっこうありました。

 そして浮いた2時間で私が何をしていたのかというと、洗濯を干して、授乳して。その後は、ソファーに座ってゆっくりお茶、という落ち着いた気持ちにはまだならず…。邪魔だろうなと思いつつ、子どもを抱っこしながらメリーさんのそばであれこれと話しかけていました。保育士の仕事をされていたご経歴も分かり、保育園の入園相談までしちゃっていました。

最終回に続く)
前編「産前産後ママ向け家事代行サービスを体験してみた」もお読みください)

(文・写真/平山ゆりの)