専任の担当課長が保育園を誘致し、保育受け入れ枠を2年で1000人増に
DUAL編集部 DUAL世代が関心を持っているのは、やはり待機児童問題です。2014年の豊島区の待機児童は240人ですが、今後どのような対策を取っていくのでしょう?
高野区長(以後、敬称略) 財政改革で保育園・保育所や人員を減らしたのですが、2008年まで待機児童はいなかったんです。でも、2008年で待機児童が50人になりました。待機児童の数が50人を超えると保育計画を出して国の指導を受けなければならないという決まりがあります。そのため、豊島区では2008年から待機児童対策が始まりました。
2年後までに、0~5歳児の認可保育園・保育所を10園増やします。待機児童は間違いなく増えていくことが見込まれているため、待機児童が1000人増えても対応できるようにするのです。
―― 新たに設ける10の保育園については、場所や規模などが確定されているのでしょうか?
高野 豊島区は土地に余裕が無いため、園庭のある施設の建設はハードルが高いのです。でもそこで諦めてしまったら、絶対に保育園・保育所を増やすことはできません。2015年4月から新制度に移行するなかで、認可の幅が広がりますので、ビルの中など、使える場所はどこでも使っていく方針です。もちろん「子どもにとって良い環境であること」を最優先に判断します。「保育政策担当課長」という専任担当がいて、この課題に対応しています。
―― 民間の保育園・保育所を誘致する担当ということですね。
高野 そうです。例えば、池袋駅前にあるデパートのワンフロアに保育園をつくったっていいと思うんです。そうすればお迎えに行った帰りに買い物だってできて便利でしょう。人口過密の豊島区では、そのくらい大胆な発想をしてもいいと思っています。