共働き世帯にとって保育園や学童の運営など、子育て支援を担う自治体は頼りになる存在であってほしいもの。このたび日経DUALでは、読者に代わって、自治体の首長への突撃インタビューを開始しました。最初は東京23区に取材を依頼し、区長に質問をぶつけます。

前回記事「千代田区長『保育に欠ける』という言葉が気に入らない」では、子育て世帯の流入を促した「住みたい」と思わせる背景にある区の施策について。後編ではその財源確保の秘訣について聞きました。

石川雅己 区長

1941年文京区小石川生まれ。東京都立大学法経学部卒業後。1963年、東京都庁入庁。1975~80年、千代田区役所企画課長。その後、東京都港湾局長、東京都福祉局長、首都高速道路公団理事を経て、2001年、千代田区長に就任。以後、4期にわたり区長を務め、現在に至る。

土地が無く保育所新設は難しい 認証保育所で柔軟な保育を

石川雅巳・千代田区長
石川雅巳・千代田区長

DUAL編集部 前回、2015年4月からスタートする「子ども・子育て支援新制度」に備え、保育園の増設と200人の定員を確保したという話が出ました。これは認可保育所でしょうか。

石川区長(以下、敬称略) 2015年4月は私立の認可と認証保育所です。お察しの通り、千代田区は土地が無いうえに地価が高い。そのため、園庭をつくることが難しいなど、保育所として不利な面も出てきてしまう。

 そこで認証保育所では、運営の中身や教育プログラム、遊戯メニューを工夫し、なるべく認可保育所と近づけながらそれぞれの特色を生かした運営をしています。また、認可保育所よりも割安な保育料で利用できるよう区として支援をしています。子どもを認可園に通わせることを重視する方々も確かにいらっしゃいますが、保護者の思いを丁寧に見ていくと実は様々です。

 千代田区では地域によってニーズが分かれています。園での子どもの様子がスマホでチェックできる設備を持っていたり、残業時間帯までの保育をかなえたりするなど、認可よりも人気がある認可外保育園もあるくらいです。

 例えば、仕事で急な残業を頼まれてしまったときなど、保護者のスポット的なニーズにも応えられるようにスタッフを養成したり、看護師補助の援助をしたりするなどの対策も講じてきました。区民の方に年20コマのカリキュラムを用意して研修を受けてもらい、保育一時預かりのお手伝いや、障がい児童の手助けなどもしてもらっています。こういった取り組みが、子育てが終わった世代の方々の雇用の創出にもつながります。このような機運をつくっていかなければ、日本の将来はありませんからね。

次ページから読める内容

  • 区民税の1%、年間約1億円を毎年子育て施策に充てる
  • 子育て世帯、シングル、外国人、高齢者、障がい者が皆生き生きと暮らせる町に

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